少女漫画を蹴ってでもSFスリラーを描きたかったJS
ちょっと昔の話。してみよう。
クラブ活動なるもの
小学生の時って、中学生高校生みたいにガチの部活動は無いけど、クラブ活動っていうのがあった。
運動系はもちろん文化系も、割と幅広くあったなと思う。
私は昔からそこまでスポーツに特化したタイプではなかった(平泳ぎだけ得意だったヨ)ので、文化系を選んだのさ。
まんが・絵本クラブ
そう。これが螺旋階段の入ってたクラブ。
その名の通りね、まんがとか絵本が描けるわけよ。
これがまた思ったより本格的なんだよ?
ちゃんと顧問の先生がいてね、その人、自分自身も絵を描いたり創作が好きな人だったから情熱があったみたいで、小学生の私たちに対してもすごく良い教育というか、指導をしてくれてた。
まずは物語の基礎となる部分を考えるんだよね。
まんが・絵本クラブだから、まんがでも絵本でも良いんだけどまずはそこの選択。
まんがか絵本かを選んだら、その顧問の先生お手製の「プリント①」に物語のメインテーマとか、あらすじを書いて提出すんの。
その後OKをもらったら、「プリント②」へ。
どんどん下書きを描いていく。いわゆるネームみたいなもんだよね。
だいたいかけたら、その下書きを元に清書をしていくんだよね。
ちょっと分厚めの画用紙に書いていくの。
完成したら、なんと製本にしてくれる。
活動が形として手元にしっかり残るから、めっちゃ楽しかったなぁっていう思い出。
あの顧問の先生、元気かなぁ。
実は5、6年生の頃の担任の先生でもあるんだ。
若干性格が変わってて(今思えばとてもすてきな、自分の世界と信念を持ったひと)、小学生から見たら色々不思議な部分も多くて、一時期クラスの幹部層児童から嫌われてたり嫌がらせされてたのを思い出した。
小学生ってね、子供に見えるけどそういう人を陥れるような能力面はしっかり成熟してて、それでもやっぱりこころが子供だから、
先生方は大変だったと思う。
方向性チェンジ
顧問の先生のことと小学生の残酷さを鮮明に思い出してしまって、話が逸れたけど
ちゃんとクラブの話に戻ります。
わたし、そのクラブに2、3年連続入っていたのだけれども(クラブ活動は5、6年生が参加できる。4年生からだったかも、、と思って2、3年にしておく)。
いくつか作品を作り上げる中で、もうそろそろクラブ引退も近づいてきたなって頃。
私は少女漫画設定でネームをこしらえていたの。
もう内容は忘れたけど、かわいい絵柄で、純粋な少女漫画にありそうなストーリーでいろいろ練っていたと思う。
もうネームも完成していて、清書に入るぞ!ってタイミングでね、
ん?なんか違う
て思った。
いやいや、少女漫画だいすきだし!その頃から少女漫画もたくさん集めてて(その頃はちゃお派でした)、クラブでもそういう方向性の作品をたくさん描いてきてた。
何の違和感かよく分からないまま、とりあえず思うままに紙の上でペンを動かしていたんだけど、
そこに描かれていたモノを見て、頭に電撃が走ったように、身体中に鳥肌が立つように興奮した自分がいた。
「シンリャクX」
体色は深い紫、その姿はまるでゴキブリのよう。
大きさは人間の顔ぐらいだろうか。
正体不明の生物が、地球を侵略していく。。。
そんな物語が出来上がるまでに、そこまで時間はかからなかった。
私は夢中でペンを走らせて、困惑する顧問の先生の制止(?)を振り切って新しく物語を紡ぎ出した。
その頃感じていたあの、なんとも言えない快感。
ずーっと忘れないと思う。
でも残念なことに、
確か、引退までのクラブの残り日数が少なすぎて、「シンリャクX」が製本になることはなかった。
けど、私がその時得たかったのは完成した漫画じゃなくて、
自分が描きたかったのはこれだ!!って発見して、自分で認めて、ただただ夢中で描いて、満足できていたあの気持ちだって
そう思います。
その経験をきっかけに私は、
わたしの行動がきっかけになって人が驚く顔や、
ブルっとする寒気が身体中を駆け巡るような感覚
そんなものにハマって魅力を見出してしまったのだと思う。
そういうものが自分の行動のきっかけや軸の一つになってるって、今改めて気づけているから、
わたしにとってかけがえのない出来事だった。
ありがとう、
「シンリャクX」!!!!!
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