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他人の死生観をきくこと

「死についてどう思いますか?」

お酒が入り盛り上がってからしばらくすると、私はよく相手の死生観について聞いてしまう。

というのも、私は死が怖い。

周りが死ぬことも、自分が死ぬことも。今までの経験・知識・意思が全部なくなってしまうことにピンとこなくて、考えだすと泣き出したくなって、眠れなくなる。

だから、他の人がどう思っているか単純に知りたいし、死をどう捉えているかによって、相手がどんな生き方をしているのか少しだけ分かるのが面白い。

お酒の場でそんな話題を出すと、最初は少しだけ戸惑った雰囲気になるが、ひとしきり盛り上がったあとは話題がないのか、ポツリポツリと話してくれる人が多い。

先日、今までの人生の中で1番明るくポジティブなクライアントさんと飲んでいたのだが、ここまで明るい人が死についてどんなことを考えているのか知りたくて、例に漏れず聞いてみた。すると、思いがけない言葉が返ってきたのだ。

「死ぬことは怖くないかも。だって、ノストラダムスの大予言で死ぬと思ってたから。あ、でも死ぬときは大好きな木のもとで死にたいと思っていたから、大学生の時に屋久島に自分が死ぬための木を探しにいきましたよ。結局、しっくりくる木は見つからなかったんですけどね〜はははっ」

今まで死について聞いて、こんな言葉がかえってきたのは初めてのことでビックリしたし、これで彼女の底抜けの明るさは本物だと確信した。

私はよく「いつ死ぬか分からないから」と後先考えずに行動することがある。だけど、それはどちらかというと死から逃げようとしている行為なのかもしれない。

それに比べて彼女は真正面から確実にやってくる死を受け止め、今を生きているように見えた。


P.S この前、葬式についてツイートしたらごそっとフォロワーさんが減ったので、死ってタブーな話題なんだなあ……と実感した結果書いたnoteでした

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