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バーチャル・リーダーにとって3つの必須スキル(動画付きバージョン)

優秀なリーダーのスキルは、チームと机と並べて働こうと、地球の裏側同士で働こうと、変わらぬものです。しかし、バーチャル環境でチームを率いる際には、特に重要なスキルが3つあります。


1.ビジョンと目的

ビジョンと目的を伝えることは、リーダーとして常に重要です。ただし、お互いが近くにいる環境の場合、これは曖昧な方法で行われています。

メンバーにとって、自分たちの仕事がどのように他のチームメンバーに影響するのか、目に見える環境の方が分かりやすいでしょう。他の人たちが現在どのような仕事をしているか、小耳に挟むこともあるでしょうし、それにより全体図が見えることもあります。そして、変更に関わる問題についてチームメンバーと気軽に話し合うこともできます。

リモートチームの場合、人々はビジョンや目的から切り離されてしまいやすいものです。会社が変化を遂げて行く中で、その変化がなぜ起きているのかがわかりにくいこともあります。同僚が周囲にいないと、変化が自分だけに影響しているような気になったりもします。そして、自分の役割が新たな未来にどう影響するのかが描けずに苦しむこともあります。

会社の戦略をビジョンや目的に落とし込み、チームに共有するのは、リーダーの役割です。何に重点を置くのかをリーダーが明確に示し、メンバーの仕事がより大きなビジョンに対してどのように貢献するのかを示す必要があります。そして、彼らが前進できるよう、一緒にアクションプランを作成することが必要なのです。

これらがうまくできると、リーダーは実務上だけでなく、感情面においてもチームメンバーを取り込むことができます。そして、チームが最大限に力を発揮することにつながっていきます。

2.つながり

リモートワークに切り替えたときに最も失われるのは、同僚や上司など、人と人とのつながりです。特に、短い瞬間ながらも必要不可欠なやり取りが失われがちです。

短い会話の中でも、リーダーはそこから新たな戦略の方向づけをしたり、最新情報を共有したり、ちょっとした洞察を与えたりすることが可能です。そして、最も大事なのは、この短いやり取りが、実はリーダーにとって共感を示す機会であるということです。

リーダーにとってこういった機会は、話を聞き、本音で応えるチャンスです。メンバーは、自分の意見を聞いてもらい、それが尊重されていると感じることが必要です。自分が理解され、敬意を払われていると認識できることが重要なのです。チームのエンゲージメントを高めるには、リーダーはタスクニーズに加え、このようなヒューマンニーズにも対処せねばなりません。

驚くべきことですが、これはリーダーが最も苦心している領域の一つです。過去数年にわたり、あらゆるリーダーシップ・アセスメントにおいて、一貫して最低点を取り続けている項目の一つが、「共感を示し、部下たちのエンゲージメントを高める」という能力なのです。

そして、リモートメンバーとの協業においては、リーダーがこの「つながる時間」をもつことがさらに困難になっています。しかし、つながりを維持する方法を知っておくことは、リーダーにとって不可欠です。

このような短時間のやり取りが、チームとの関係性の基礎を形づくり、メンバーのエンゲージメントや業務への集中、そしてつながりを維持する上で重要となるのです。

■共感を示す定型句
共感の示し方は、事実に基づいた感情をいかに認識しているかによります。

次のように表すことができます。
✅「こういう事(事実)があったから、こういう風(気持ち)に感じているんだね」

具体的には、このような感じです。
✅「チームメンバーの人数が減ったから(事実)、打ちひしがれているんだね(気持ち)」

3.エネルギー

おそらく誰もが、オフィス環境には邪魔が多いと認める一方で、オフィスにいるとある種のエネルギーを感じているものです。人々は公式に、あるいは水面下で、協力し合いながら一緒に働いています。

このエネルギーは、家では消滅してしまいます。これまで上司や同僚から自然に得られていたエネルギーが突然なくなり、自発的にモチベーションを高めていく必要に迫られています。

その一方で、多くの人が仕事とプライベートの切り分けに苦心しています。いつでもパソコンが近くにあり、常に仕事をしなければいけないような感覚にとらわれているのです。特に、先行きの不透明感や仕事の不安感に苛まれていると、なおのことです。結果として、彼らが疲弊してしまうでしょう。

それでは、リーダーは離れた場所から、どのようにその必要なエネルギーを生み出したらよいのでしょうか? それは、共感を示すところから始まります。かつて、研究者のスティーブン・コヴィーはこう言っていました。

「私たちが相手に対して深い共感を示すと、相手の抗戦的なエネルギーは下がり、ポジティブなエネルギーがそれに取って代わるものだ。すると、よりクリエイティブに問題解決でき、さらなる前進が可能になる」。

まずは、メンバーの意見を聞いて理解を示すことで、リーダーは彼らのコミットメント – 深い関与や献身 – を形成していくことができます。そのコミットメントの形成 において、強力な部分を占めているのがインクルージョン、受け入れのスタンスです。 チームメンバー全員が、「自分はソリューションに寄与する一員であり、成果にかか わっている」と確実に感じられるようにする必要があります。

実際には、リーダーがメンバーに支援を求め、彼らの意見を引き出すようにします。建設的な議論を促し、さまざまな異なる意見に対してポジティブなフィードバックを行うのです。自分の発言がソリューションの一部となる機会を与えられると、そのプロジェクトに対するコミットメントが飛躍的に高まります。

メンバーを感情面から巻き込み、引き込んで、コミットメントを得ることにより、彼らが前進するエネルギーを維持することが可能となります。さらに、こうすることで、やらされ感よりもソリューションに貢献、コミットしたのだと感じることができ、疲労の防衛策となるのです。


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6.会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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