見出し画像

<前編>ポテンシャルを成果に変える~リーダーシップ・ポテンシャルを最大限に引き出し、ビジネスの成果につなげる

1.リーダーシップ・ポテンシャルを引き出す ために十分な支援を提供していますか?

DDIのガイド、「リーダーシップ・ポテンシャルの再考に役立つ革新的ガイド」では、今日の破壊的なビジネス環境で勝ち抜くには、 リーダーシップ・ポテンシャルについての考え方を根本的に変える 必要性があることを示しました。「リーダー候補として選抜される 限られたメンバーに焦点を当てる」という従来のハイポテンシャル 人材の取り組みは今も重要ですが、世の中の状況も、そこで求められるリーダーシップも変わってきています。


アジャイル・チームや 単純な上下関係ではない指揮系統(マトリックス組織/ネットワー ク組織のような、従来の階層型ではない組織構造)が求められる 時代では、管理職以外でもリーダーシップを発揮しなければなりません。

この新しい現実において成長と業績を促進するには、少数の「ポテンシャルの高いスター社員」の育成を重視するという現 在の偏ったアプローチを脱却し、対象を広げて、組織全体でリー ダーシップ・ポテンシャルを開発する必要があります。こうした考え 方の転換に伴い、今までのアプローチを拡大し、組織全体のポテンシャルを発掘して引き出さなければなりません。ポテンシャルを発掘する際には、次の対象を検討します。

• リーダー層に占める割合の少ない性別、人種、年齢などのマイノリティ・グループ。たとえば女性は、全社員の半分以上を占めているにもかかわらず、上層部の役割を担っている割合は、ほとんどの業界で比較的低くなっています。

• 経験が不足している、あるいは「典型的」なリーダー像には当てはまらないと見なされている個人。

• リーダー人材を豊富に輩出する定評のない部門、職務、国や地域で働いている社員。

• 発言が少なく、自分をアピールする機会を与えられず、その結果、リーダーシップや能力開発の機会で選抜対象にならない社員。

• 組織内で「影響力のある」リーダー像とは異なる視点やアプローチを持つ個人。

こうしたポテンシャルすべてを有効活用するには、包括的なアプローチが必要です。このガイドでは、そうしたポテンシャルを最大限に引き出すために実践できる具体的なステップを紹介します。また、DDIのお客様が抜本的にアプローチを変え、リーダーシップ・ポテンシャルを引き出した実例を提供します。そして最後に、成功を促すために役立つDDIの効果的なツールとリソースを紹介します。

今こそ、組織のリーダーシップ・ポテンシャルを高める取り組みに力を入れる時です。それでは始めましょう。

2.リーダーシップ・ポテンシャルを表出する~隠れたポテンシャルを表出させる「啓発」と「見える化」

組織では長期にわたり、リーダーとしてのポテンシャルをもつ人 材の特定に、貴重な時間とリソースを費やしてきました。リーダーシップ・ポテンシャルを特定することは重要ですが、多くの組織 が採用している特定プロセスではもはや不十分です。従来、リーダーとしてのポテンシャルをもつ人材の特定は、トップダウン方式 による上司の力量に依存していました。ここで問題なのは、上司 にこうした判断を下すための能力が十分に備わっていないことが頻繁にあることです。上司の主観と偏見(バイアス)が、多様な能力とポテンシャルを引き出すことの妨げとなっているのです。

一方で、ポテンシャルを「表出」するアプローチは、「特定」とは対 照的に、より多くの人材に対して、リーダーとしてのポテンシャル を発揮できる機会を均等に提供します。従来のアプローチでは選 抜されなかったであろう多くの人々に、機会が与えられるのです。 このような広い範囲でポテンシャルを表出させ、プロセスの客観 性を高めることで、組織の人材を最大限に活用して利益を生む成 長を促すことができるだけでなく、成長と昇進の機会が公平であり、「組織内政治」で決められていないと全社員が感じられるよう にもなります。

3.ベストプラクティス: リーダーシップ・ポテンシャルを表出する

🔶リーダーが優れた人材の発掘者にな るためのスキルを備える。

リーダーは今後も、ポテンシャルのある個 人を組織全体から特定するうえで重要な 役割を果たします。ここで重要なのは、より優れた人材の発掘者になるためのツー ル、見識、スキルを提供することです。これは、Finding Leadership Potential Workshop(FLPW)を通じて行うことがで きます。このワークショップでは、ポテンシャ ルに対する共通の理解を促し、ポテンシャ ルを正確に発掘する能力を妨げる恐れのあ る偏見(バイアス)や先入観に対処し、ハイポテンシャル人材の能力開発プログラムな どの特定の取り組みに対するアカウンタビリティと期待を確認します。

🔶埋もれている可能性のあるグループ (女性など)のプレゼンスを高める取り 組みを考案する。

組織内の特定のグループが目にとまらな い、または機会に対して自己アピールをし ないのは、残念な現実です。この問題は、 リーダー像に対する根強い固定観念により増幅している場合があります。別の原因としては、こうしたグループのメンバーが自身の 能力や可能性に自信がないことがあげられ ます。このため、組織は、現状では見過ごされる恐れのあるグループのプレゼンスを高 めるための事前措置を講じる必要があります。こうした取り組みでは、組織全体にある偏見(バイアス)や固定観念に対処するための行動をとり、見落とされる恐れのある個人と協力して、プレゼンスを高めるためのスキルや見識を習得させます。

🔶最高経営幹部以外のポテンシャルにも目を向ける。

多くの組織では、最高経営幹部としてのポテンシャルをもつリーダーの特定と育成の みに焦点を絞っています。しかし、最高経営 幹部以外にも、重要なプロジェクトを率いる リーダーとしてのポテンシャルを秘めている 人材は大勢います。たとえば、今後不可欠 となるスキルをもつスペシャリスト向けの能 力開発コースを設けることや、デジタル・テクノロジーによる破壊的イノベーションなどの新しいビジネス状況に関連する能力に焦点を当てたハイポテンシャル人材プールの形成を検討すべきです。

🔶対象となる階層に適した方法を採用する。

初級管理職に適した方法を採用する。一般に、階層が下になるほど、ポテンシャルを特 定するのが難しくなります。それは関連する特性や行動を発揮する機会がまだ与えら れていないためです。また、ポテンシャルに ついての判断を行うリーダーは、必ずしも初 級の職務に就いている個人の直属の上司 であるとは限りません。このため、初級管理 職には、モチベーション、性格、スキルなど のリーダーシップ・ポテンシャルの複数の要素を診断する、拡張性のあるテストを使うこ とをお勧めします。これにより、個人の願望 や、新たなリーダーの特徴/適性をより総合的に見ることができます。この階層では、 こうしたテストをより多くの人材が受けられるようにすべきです。

初級管理職より上の階層に対しては、複数の情報源から所見を集める。

初級管理職とは異なり、上級管理職から経営幹部には、より上位階層の役割や機会に向けて、自身の資質を示す機会が十分にあります。このため、この階層には、360度診断など、個人の行動に対するフィードバック を得る方法が適しています。こうしたツール を効果的に活用するために、リーダーは、 リーダーシップ・ポテンシャルの定義と基準を明確にし、キャリブレーションと呼ばれる 評価会議で見解をすり合わせ、合意しなければなりません。

4.おすすめソリューション

5.DDIとは

DDIは、世界最大手の革新的なリーダーシップ・コンサルティング企業です。1970年の設立以来、この分野の先駆者として、リーダーのアセスメントや能力開発を専門としてきました。顧客の多くは、『フォーチュン500』に名を連ねる世界有数の多国籍企業や、『働きがいのある会社ベスト100』に選ばれている世界の優良企業です。

DDIでは、組織全体におよぶリーダーの採用、昇進昇格、能力開発手法に変革をもたらす支援をすることで、すべての階層において事業戦略を理解し、実行し、困難な課題に対処できるリーダーの輩出に貢献しています。
DDIのサービスは、現地事務所や提携先を通じて、多言語で93カ国に提供されています。また、同社の研究開発投資は業界平均の2倍であり、長年にわたる実績と科学的根拠に基づいた最新の手法を駆使して、組織の課題を解決しています。

◆DDI社の4つの専門分野

DDI社は、4つの専門分野を中心に、長年の実績と科学的根拠に裏付けられたソリューションと、より深い洞察を提供し、優れた成果を生み出しています。

6.会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?