見出し画像

僕が同性パートナーと結婚式を挙げるまでの経過(⑨彼と職場の問題)

これまでの経過記事

 ゼクシィ相談カウンター
 Bridal Plus
 会場選び
 指輪づくり
 YouTube
 家族の葛藤
 衣装合わせ
 コンセプトストーリー

~~~***

これはどこまで書こうか迷ったし、もう済んだことなのであまり乗りに乗った文章は書けない気がしたけれど、これを外してはほかの記事の浮つきにつながっていかないので、あまり校正は気にせず思い付きで書いていきます。文多めです(笑)

1.彼の職場関係者の招待

結婚式を挙げるにあたって、彼の職場関係者も呼ぶ予定でいました。
職場関係者といっても、交際をしてから僕の紹介をしてもらえた彼にとってのプライベートとして大事にしている関係者の方のこと。

家でたこ焼きパーティーしたりBBQしたり、キャバレーで男の遊びを教えてもらったり笑

僕らがステディな関係になることを素直に祝福してくれる素敵で優しい人々です。
彼の職場は偶然にも僕の故郷に近く、人間関係の作り方も非常になじみやすく、こんな僕でも受け入れてもらうことができて本当にうれしくて。

しかし…
あくまできっかけは職場。
「付き合い」を非常に重視される会社だったので、どこまで招待するか悩まされる事態になってしまいました。
僕らの考えとしては、「同性同士の結婚に懐疑的な層」も絶対に存在すると思っていたので、彼の所属の課とか仕事上で世話になった上司がどうとかではなく、「本当に祝福してくれる人」だけ呼びたかったのです。

でもそんなことは組織としては関係なかったようで…。
「ゲイの結婚式」は良くも悪くもパワーワードとなり、
「幸せなこと」「面白いこと」の両側面から、あらゆる人たちに瞬く間に情報が広まり想定外の悲劇が起きてしまうのです。

2.昭和の男社会の闇

彼は、お人好しが過ぎるというか、怒りの感情がわからず、彼自身が怒ることは皆無といっていいほどありません。そのため、怒る人、怒鳴り声を出す人の感情についていけず、場を収めることに必死になるゆえに、どうしても迎合してしまう側面があります。
そんな彼の弱みにつけこみ、あらゆる上司や、長年の付き合いのお客さんは彼に言うことを聞かせようと、あの手この手を使って、プレッシャーをかける日々が続きました。

「女と結婚し子どもを作ることが幸せだろ、こっちに戻って来いよ」
「いばらの道だよ」
「同性愛は自然の摂理に反するから、本当にその選択をするなら、この会社にいるべきではない」

結婚式開催の2か月前、準備もいろいろあった中でこんな圧力をかけられ続けていました。
モンスタークレーマーも、上司もすべて50代以上のおじさんたち。人権擁護の研修も受けているであろう管理職も耳を疑うような発言を平然としていきました。

彼はカミングアウトして堂々と仕事しているタイプではなく、ある一部からすると「同期にアウティングされ、それでも働かせてもらってるキャラ」という烙印を長年押され続けていて、
彼が自分らしく「ゲイ」と名乗ることを、面白く思えなかった男社会の闇が露呈する結果となりました。
彼が自分らしく振舞うことを「エゴ」と言われてしまうのです。


「なんて馬鹿げた話だ。もう令和ですよ???ありえなくない??」
そう思った僕は自分の故郷でそんな事態が起きていることが恥ずかしく、悲しくつらかったため、何とか状況を食い止めたくて、直接上司への協力をお願いしたり、親族含め各方面に相談して状況改善に努めたのですが…

やっぱり大きな組織に一個人が立ち向かうことはできない。
そして僕らにとってただ仲間うちで挙げたかった式をこれ以上汚されたくない。

そう言い聞かせるしかなく、
声をかけていた彼の職場の仲間たちも呼ばない選択以外できませんでした。

そして彼は「問題を起こした人」と白い目で見られながら、
泣く泣く、退職する選択をしました。

3.人間関係の断捨離

この話を僕がさまざまな人にすると
「そんなことありえるの?!」「信じられない」「訴えたら勝てるよ?!」
と言われます。僕もそう思います。
でもそれは、僕が、そんなふうに言ってくれる人を選んで、付き合ってきたからだと思いました。
なるべく差別や偏見のない場所で生きよう、仲間だけ周りに固めておけば幸せだ。
中学時代、自身のキャラクターからいじめやからかいの標的になっていた経験があるから、仲間と敵の区別もつけられるし、慎重に所属する組織や関わる相手を選んできました。

受け身で経験不足な彼はそれが気づけてこなかっただけ。
新たに咲ける場所を一緒に探せばいい。

そう思いなおし、彼の再就職先を探す手伝いと、会社からなるべく離れた場所で再スタートしよう!と転居を決めました。

就活と、お引越しを結婚式の1か月前から始めるカップルどれくらいいるんだろうか…(笑)


かいつまんで話しましたが、僕らの結婚式にまったく関係ない人からのアンチ活動は、有名人の炎上と似てる部分を体感しました。
招待すらしてない関係ない人ほど喚き散らして、我が物顔で指図する。そんな社会の縮図を感じられ、いい勉強になりました。そして参列する人、いろいろ割り切れなかった家族が一致団結した経験でもありました。


激動の日々でしたが、何より結婚式準備は「いっときのオアシス」のような感覚で、細井に会うタイミングには問題がひと段落してたり、結婚式の1週間前に彼の再就職先も決まり、と何かのジンクスがあり、
晴女:細井晴男:たいちの相乗効果により当日の天気も心も快晴!

まさに雨降って地固まる(笑)

呼ぶはずだった仲良くしていただいている方も、退職後も変わらず連絡をくれています。
式に呼べないことが分かってからも、お祝いをくれたり、サプライズケーキカットの会を開いてくれたり、直近だと明日、オンライン飲み会をする予定にしています(笑)

画像1

画像2



結婚式をすることによって大事にするものが分かったりなかなか怒涛の事態を乗り越えることによって、これから出てくる社会の軋轢に対しても免疫がついたと思います。
いろいろあるだろうけど、支えてくれる人たちの力も借りながら大人になっていきたいです。




長くなっちゃったけど、ようやくまとめてかけて良かった!(^^)
次からは明るめモードに再開していこうと思います~

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?