みすちこ

みすちこ

最近の記事

暗闇の洞窟

落ち込んだとき、真っ暗闇の洞窟にいるような錯覚に陥る。 洞窟の奥にいて膝を抱えて泣いているときは、人の笑顔なんかはとても苦痛で、目を閉じてやり過ごすことしかできない。 「ストイックに頑張っていてえらいですね」「結果だしててえらい」「資格勉強計画的に進んでてえらい」「あなたの人生はうまくいっていて、私の気持ちなんてわからないよね」なんて言われるたびに、僕は洞窟で膝を抱える準備をする。 そんな時は、テレビ・スマホ・インターネットから流れてくる、ありとあらゆる明るい話題が僕を

    • 子供は嘘つきだ

      お寺に来る人たちの殆どは墓参りやら法事やらの関係が多いのだが、今回の訪問者はとても珍しく「お祓い」をしてほしいと依頼してきた。 今目の前に座っている両親と息子 - 両親は30代半ばで息子は10歳前後といったところだろう。 「息子はなにかに取り憑かれているのかもしれません」と父親が語りだした。父親が言うには、夜に息子が家を抜き出してこちらのお寺に向かっていたこと、手にはスコップをもっていたので問い詰めると「わからない、声が聞こえた」などと要領を得ないことを話し出すこと、病

      • 「早漏ゲーム〜汝童貞たりあ~」企画書

        キャッチコピー:童貞を守り抜け!ヤリマンをあぶり出せ!命をかけた議論が今始まる。 あらすじ 昔々あるところに、童貞だけがくらす「早漏村」がありました。その村には童貞しかおらず、争いもなく平和に暮らしておりました。しかしある日、村ではある噂が広がります。「この村にヤリマンがいるらしい・・・」この噂に浮足立つ童貞たち 昼間は童貞を名乗っているが、夜になると大好物の童貞を食べる…そんな恐ろしい生き物「ヤリマン」が、この村の住人になりすましているらしい。 このまま何もしなければ、一

        • 名も知らぬ少年へ

          仕事がうまく行かず、イライラしたので休日朝から飲みに行くことにした 特に店を決めず駅前にある朝からやっている格安チェーン店 トリアエズナマと脳死で注文しタッチパネルですぐ来そうなツマミを2品注文する 生が来るまでの間、読みかけの小説を開くと横の酔っぱらいが「お久しぶりです!」と挨拶 今思い返せば明らかな嘘で、無視するのが正解だったのだが酔っぱらいの方向を向いてしまったのが運の尽き そこからひたすら話しかけられた やれ夜から飲んでいるだの やれ仕事何をしてるだの やれ

        暗闇の洞窟

          生まれて始めて村上春樹を読んだ感想

          最近寝る前に小説を読むことにしている。理由はスマホをいじっていると眩しかったり辞め時が分からなくて夜更かししてしまうといったしょうもない理由 僕は油断していると過去に読んだ小説を繰り返し読んでしまう傾向があったので、今まで読んだことのない本や人から聞いたおすすめの本を読んでみた。 そんなこんなで村上春樹のノルウェイの森を読んだので、感想を残す。 読んだ感想としては、面白かった。 今までなんとなく敬遠していた作品だったのだが、素直に面白いと思った! ただ、人生で一番か?と

          生まれて始めて村上春樹を読んだ感想

          カレンダー博士

          彼は人呼んでカレンダー博士 古今東西のあらゆるカレンダーを収集し研究を行っている。 ある日カレンダー博士の功績が認められ、講演会をすることになった。 カレンダー博士が真面目に準備したおかげか、講演会は大好評だった。 最後の質問コーナーでは、様々なカレンダーに関する質問に対し、ハキハキと答えていくカレンダー博士 「カレンダーっていつからあるの?」 「コレクションの中で一番価値のあるカレンダーはどれ?」 「博士のグラビアカレンダーは発売しないの?」 様々な質問が飛

          カレンダー博士

          白ブリーフ

           男子は白ブリーフにはじまり、白ブリーフで終わるといった格言がある。  これは男の子は物心ついたときに白ブリーフから履き始め、トランクス、ボクサーブリーフを挟み、老人になったときには白ブリーフに戻るといった人生を表した言葉である。  私の家はそこそこの名家で、小さなときから会社を経営する父の背中をみて育ってきた。休む暇なく仕事に奔走する父の姿は誇りであり、一人息子の自分も跡取りとしてそんな姿を模範として生きてきた。  そんな父が年齢を考えてか私に事業を継いでほしいと言っ

          白ブリーフ

          はじめての合コンの話 その3

          練習はバッチリだ。 授業終わりの教室、クラスには合コンに行く4人とそれを見送る36人 自然と組まれる円陣 「声出して行こーぜ!!おう!!」 気合を入れて会場に向かう我々、紳士な我々は予定時間の少し前に到着し、ソワソワしながら女の子の到着を待つ。 友人もけん玉のチェックに余念がない そこに女の子が到着した。 女の子だ!動いてる!すごい!! 脳内に興奮物質が駆け巡り、緊張がピークに達したとき、 「けん玉披露ってやばくねえ?」 と、気づいてしまった。 これはまずい、絶対に

          はじめての合コンの話 その3

          はじめての合コンの話 その2

          前回の続き はじめての合コンを1週間後に控えた僕たちは昼休みに合コンの練習に勤しむのであった。 「「カンパーイ」」 机を向かい合わせにし、自販機の紙コップジュースで乾杯する僕ら 無言の時間 合コンの正解が正解が分からいない僕ら 「ご趣味は?」と絞り出した質問をする僕 「お見合いじゃねーんだし」と若干ギャルが入った練習相手(クラスメイト)からの回答 試行錯誤の中で我々が導き出した結論は ①乾杯→②自己紹介→③雑談といった流れになるだろう。その中で②自己紹介こそが、最も

          はじめての合コンの話 その2

          ライトノベル的部活動について

          ライトノベルに出てくるような文化系部活に所属してみたかった。 旧校舎にあり、天文部を名乗っているが特に活動はしておらず、やる気のない顧問、ドチャクソかわいい寡黙な唯一の部員、運動部との掛け持ちで入ってくれる主人公の幼馴染、成り行きで入ることになった鈍感系主人公 テンプレのような部活に入り、毎日の放課後はダラダラ過ごし、たまの休日にみんなで遊ぶ、長期連休なんかはクラスメイトの別荘なんかに泊まって合宿したり、テスト明けに無断で学校に泊まり込んで屋上で星を眺める。 すごい、す

          ライトノベル的部活動について

          早漏ゲーム なんじ早漏なのか?

          昼間は童貞を名乗っているが、夜になると大好物の童貞を食べる…そんな恐ろしい生き物「ヤリマン」が、この早漏村の住人になりすましているらしい。 このまま何もしなければ、一晩に一人づつ、ヤリマンの犠牲者が出て、村が滅んでします。 ヤリマンを見つけ出すためには、童貞たちが力を合わせる必要があります。しかし童貞は自己申告制のため、誰がヤリマンかわかりません。 童貞の一人が提案しました。 「皆でよく議論し、投票で一人を選び、ヤリマンだと思う人を指名する。 1 日に一人ずつだ!」

          早漏ゲーム なんじ早漏なのか?

          暇なので、はじめての合コンの話

          最近人と話す機会がめっきりと減ってしまい、色々と頭の整理をするために書き出してみようと思う。 僕は高専という学校に通っていて、15歳から20歳までクラスに女子が全くいない生活を送っていた。 10代後半の多感な時代に異性と触れ合う機会がないと、人としてここまでねじ切れてしまうのかという位ねじれまくっていたある日の昼休みのお話 M君「お前たち!可哀想や!!」 クラスのイメケンのM君が急に叫びだした。 何をもって可哀想と思ったは謎だが、みんなで見ていた女性用ファッション誌から

          暇なので、はじめての合コンの話