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保護者へ伝えたいこと(特別支援の一教員として)

こんにちは。除雪しなきゃしなきゃと思っているうちに、ベランダのドアが開かなくなりました。雪国に住むMr.チキンです。

ドアが開かない!

妻とnoteの話をしました。特別支援教育関係の記事を書いていることを伝えると、読者層はどこら辺になるのか、、、という話になりました。教員・福祉関係者・一般の方への啓蒙、、、そんな中で、そう言えば、まだあまり保護者向けの記事を書けていないということに気付きました。

ただ、その一方で感じたのは、「私なんかがアドバイスできることなんてあるだろうか。自分だって二人の子どもの育児で手一杯で、アドバイスなんておこがましいのではないか」という気持ちです。
でも、この世の中のどこかに「子どもが育てづらい」「他の子と比べて成長がゆっくりなのが気になっている」「幼稚園や保育園から専門機関の受診を提案された」などで、悩んでいる保護者の方がいらっしゃったとして、自分の経験が何かお役に立てたら!と思い、執筆しようと思いました。
今回は、私が入学前に受ける相談で大切にしてお話していることを中心に書きます。


特別なことを頑張らなくても良いということ

「うちの子、ひらがなを覚えるのが遅くて。どう教えれば良いでしょうか。」「他の子と上手くコミュニケーションがとれないみたいで。何か習い事とか、療育とか始めたほうが良いのでしょうか。」「幼稚園に定期的に来る言葉の先生から、体の粗大運動がアンバランスだと言われました。何か家でするべきでしょうか。」という相談をたくさん受けます。
そんな時、私は「お父さん、お母さんはどう思ってますか?」と聞きます。だって、これらの相談は、すべて他の子と比較したこと他人から言われたことだからです。すると、保護者の方々はポツリポツリと話し始めます。ここを読んでいる人も、きっと何らかのお子さんに関する思いがあるはずです。それで良いんです。お子さんのために何か真剣に考えていることだけで十分なんです。お父さん、お母さんは十分頑張っていますよ。本当に。整理していく中で、保護者の方が「この子のために、これがやりたい!」ということがあればアドバイスはします。でも、まずは慌てず、深呼吸。
たとえ、特別な支援が必要なお子さんだったとしても、それは特別なことをおうちで頑張らなくてはいけない・・・・というわけではありません。それは専門家がなんとかすることです。

つながると良いということ

それでも、綺麗事言ってられないケースもあります。「家で暴れて、物を壊される。」「突然走り出して車道に出ていく。」「毎日ケンカして、保育園に呼び出される。」といった、そのままでは子ども自身や友達の安全が守れないこともあります。そういった時は、おうちの人だけでなんとかしようとしないで!と伝えます。
各地区に相談支援事業所というものがあります。ここには療育やその他支援に関する実働的な情報がたくさん入ってきます。私達特別支援学級の教員も、よく相談支援事業所の方と話をします。専門性の高い方が多く、とても助けられています。また、それらのサービスを総合して扱っている社会福祉協議会なども地域にあります。
もちろん、私達特別支援教育をはじめとした学校にも、何度足を運んでいただいても大丈夫です
まだお子さんが小さいとなかなかイメージがつかないかもしれませんが、将来お子さんは地域の中で生きていきます。幼い頃から保護者の方が様々な機関とつながることは、決して甘えではありません。むしろ、地域の中で生きていくための結びつきを幼い頃から作れるということは、お子さんにとってとても大事なことなのです。


自分を大事にしてということ

私はある程度、お子さんの話を聞いたら、それと同じくらいの時間、おうちの人の話を聞きます。「私、実は警察官なんですよ。だから人の顔を覚えるのにはかなり自信があるんです。」「最近買った家電で一番良かったのはルンバかな。次は無煙のホットプレートを買おうかなって思っていて。」「母がお茶の先生をやっていて、けっこう厳しかったんですよ。」皆さん、お話をしていくうちに明るい表情になっていきます
今、これを読んでくださる保護者の方々、お子さんのことばかり考えていませんかお父さん、お母さんのことも、とてもとても大事なんですよ。

大丈夫だよということ

相談に来る人達は、「うちの子、大丈夫だろうか。」という心配をいっぱいしながらいらっしゃいます。結論を言うと、大丈夫です
専門家と話をしながら、保護者のみなさんが何を考えているのか整理しましょう。自信をもってください。ゆっくり話していくと、自分が何を大切にしているのか、どのように育ってほしいのか、現状をどう思っているのか形になって出てきます。大丈夫。きっと整理できるはずです
そして、つながりましょう。それは福祉サービスかもしれません。特別支援学級かもしれないし、通常学級の担任と特別支援教育コーディネーター、もしくは通級指導教室かもしれない。大丈夫。あなたは一人じゃないですよ
肩の力を抜いてください。他の子と比べる必要はないですし、一人で頑張る必要もないです。大丈夫ですよ。まずは私達とつながってくれてありがとう。という気持ちです。

まとめ

今日は私が入学前相談で話していることを書かせていただきました。
やっぱりアドバイスになんかならなかったですね汗
今、大変な思いをしていたり、悩んだりしている保護者の方の肩の力が少しでも抜ければ幸いです。
では、またね~

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