見出し画像

✓丸の内魔法少女ミラクリーナ/村田沙耶香

▽あらすじ
36歳のOL・茅ヶ崎リナは、
オフィスで降りかかってくる
無理難題も何のその。
魔法のコンパクトで
「魔法少女ミラクリーナ」に“変身“し、
日々を乗り切っている。
だがひょんなことから、
親友の恋人であるモラハラ男と
魔法少女ごっこをするはめになり…
・丸の内魔法少女ミラクリーナ
・秘密の花園
・無性教室
・変容                 収録


▽感想
キラキラしたタイトルなのに、
そんなタイトルのイメージじゃないよと
負のイメージとリアルさがある。

『丸の内魔法少女ミラクリーナ』
ミラクリーナになったって
友達は救えない。
でも、彼の本性は分かる。
結局突破口は魔法少女ミラクリーナではなく
友達自身だった。
理不尽な世の中を渡り歩くには
魔法少女にでもなればよかったんだ…。

『秘密の花園』
理想に縛れらているなら
その理想で理想を打ち砕いてしまえ!
の精神が気持ち良かったな。
最後の好きな人への成敗も見ものです。

『無性教室』
近い将来ありえそうな設定だなと思った。
今は多様性が声高々に上げられるけども、
実際問題も多い。
だったら、そんなもの失くしてしまえ
と性別が消えた学校での話。
でも、そんな学校の中でも
愛は芽生えるわけで…
なかなか奥が深いなあと思った。

『変容』
ファッションと一緒で
性格にも流行があるという設定のお話。
これも面白かった。
昔は声を上げて怒るのも流行ったけど
今はそんなの流行おくれ。
今は心安らかに平穏に生きる時代。
怒りの矛先を見失った人類は、
その怒りをどこに向けているんだろう
怒りそのものがないのかな?
と気持ち悪くも思ったお話。


✓魔法少女ミラクリーナ/村田沙耶香/角川文庫

↳サンプルもありますので、ぜひ

この記事が参加している募集

#読書感想文

188,902件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?