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配給会社ムヴィオラの映画1本語り

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#中華料理

【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』②お皿の中身と汽水域のスズキ

【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』②お皿の中身と汽水域のスズキ

昨日の『春江水暖〜しゅんこうすいだん』1回目、「停電とロウソクと扇子」は冒頭3分くらいまでしか行けなかった。また今日もそうなるかもしれない。

爆竹の場面が終わると再び誕生会の会場へカメラが戻り、宴の御馳走が運ばれてくる。「富春江の新鮮なスズキよ」。ここでカメラが俯瞰になり、皿にのった美味しそうなスズキの蒸し物が映り、円卓に並ぶ他の料理もよーく見える。青梗菜が添えられた肉料理らしきもの、大ぶりの赤

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【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』③汽水域と借景のキャスティング?

【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』③汽水域と借景のキャスティング?

その昔、エルマンノ・オルミ監督の『木靴の樹』を見た時、農民たちが土を耕したり、種を蒔いたり、収穫したり、鋤を使ったり、トウモロコシの皮を剥いたりする、全ての所作が美しくて、それを見ているだけで感嘆したものだ。

映画の舞台はイタリアはベルガモで、オルミ監督はベルガモの本当の農民に演じさせたと知った。物語は、脚本を書いたオルミのものだろうけれど、そこには農民の人生が持ち込まれていて、言ってみれば劇映

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【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』①停電とロウソクと扇子

【配給会社ムヴィオラの映画1本語り】『春江水暖〜しゅんこうすいだん』①停電とロウソクと扇子

2021年が始まった。今日は1月11日。1並びで眺めていると気持ちがいい。でも、首都圏緊急事態宣言の3日目だ。よほどの人でない限り、誰もが大なり小なり不安を感じざるを得ない毎日が続く。

ムヴィオラの今年の配給公開作の1本目は、2/11に文化村ル・シネマでスタートする『春江水暖〜しゅんこうすいだん』。(全国順次なので他劇場は公式HPの劇場ページをどうぞ!)

正直、去年の緊急事態宣言の際に、冬には

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