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4DX『ゴジラKOM』は分厚いレアステーキの食べ応え過ぎて嬉し泣き

「オタクがハリウッドでゴジラ映画を撮った」ツイッターランドではこう評される『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』。

平成ゴジラ世代にして、一番好きな怪獣は『ビオランテ』なモトタキも視聴してみたら…、大満足すぎて号泣。僕的には、超弩級の感動体験だった。最高かよ。最高だよ。

そんなわけで、個人的に楽しかったところをピックアップ。感性が合わなかったら残念賞。not for me精神で見なかったことにしてくれ。

これぞぼくの求めたモンスターパニック

誰がなんと言おうと、モンパニはこうでないといけない。そう思う。人間はバカなぐらいがいい。モンスターは強すぎるぐらいがいい。そんなモンスターたちがプロレスをする。こんなもん、脳汁プシャーってなるよ。当たり前じゃん。

ゴジラも、キングギドラも、モスラも、ラドンもさ。喋らないんだけど、何を考えているのかが伝わってくる。これ、本当に楽しくなる。動物って、結局、「え、こいつ、捕食だけか」みたいなところがある。

でも怪獣は違う。意思がある。それがガンガン伝わる。細かな所作や表情、その一挙手一投足には思惑がある。人間のソレとは違うけれども、知性を感じる。こういうのがいい。

これは人間過ぎちゃダメ。怪獣らしさがないとダメ。僕はそう思う。

4DXの楽しすぎる臨場感マジでいい

映画館に足を運んだ。その理由は4DXは自宅でDVDを借りても楽しめないから。すげえ単純な理由である。だが、期待はずれなことも多い。

シン・ゴジラやデッドプール、ジュラシックパークはそこまでだった。マッドマックス、シティハンターはあたりだった。そういう意味では、ゴジラKOMの4DXは大当たり。

眼の前で怪獣が戦闘しているなか、潜水艇や車両を駆使して逃亡をはかる。その臨場感がマシマシ。最高。これだよ、これ。体中をぐわんぐわんに振り回してくれるぐらいでいい。テーマパークを感じたから勝ち。

我が精神は怪獣大好きっ子時代へ

ラドンが登場する頃には、怒涛の怪獣映画的展開に脳がヤラれてた。完全にお口を開けて、らどんらどんーって手を叩きたくなってた。怪獣映画を毎年見ていたあの頃に戻った気分だ。

それほどまでに、ゴジラKOMに含まれた怪獣映画成分は純粋でかつ濃ゆい。浸れば浸るほど、怪獣脳になっていくのである。たまらん。

これオマージュの数々のおかげなんだろう。僕は「これはあの作品のどこどこのシーンだ」と言い当てるタイプではない。なので、監督の思い描くゴジラの夢が僕の好きなゴジラの思い出と合致してるだけなのかな。

怪獣の声がhimselfだしテーマソングもたまらん

ゴジラやモスラの登場シーンでは、あのテーマソングが鳴り響く。妖怪は音に宿る、なんて話もあるほど。音は大事。音の持つ、人間の心を揺さぶる影響力はデカい。それを改めて感じた。

怪獣たちの鳴き声が慣れ親しんだアレな時点でもう最高なんだよ。モスラはちゃんとherselfなのが憎い。目よりも耳のほうが情報として深く記憶されるなんて話もあるけれど、本当にそう思う。

お前誰やねんマンモスくん

怪獣たちのなかに見慣れない一体がいる。ベヒモス、と呼ばれるそれは、どうみても不格好な形をしたマンモス。すげえ気になる。え、気になるよね。何をするわけでもないんだよ。ただ、気になる。

何もしないよね。でも気になる。

洋画あるある「今なんて言った」

洋画のセリフで常套句とされるものがいくつかある。その中のひとつで、僕がもっとも好きなものがあった。

それが、Aが「◯◯みたいだな」と言えば、Bが「今なんて言った」と返す。ここにAがもう一度「◯◯みたいだ」というと、Bが「それだ!◯◯だ!」となる。

これだよ。ちょこちょこあったように思う。でも一番いいシーンで、それを使ってくれるのかよ!となった。もう、これだけで俺は監督といい酒が飲める。

ゴジラは日本古来の神でキングギドラは外来神

作中でゴジラは原始信仰の対象とされた存在として扱われる。一方、ギドラは宇宙からの飛来生物とされる。おや、この構図は…、ぼくは詳しくないけどクトゥルフ的だなって気付く。

ふんぐるい、ふんぐるい。

だからツイッターランドで「クトゥルフからの宗旨変え」なんて言葉があったんだ。納得である。

それにしても、キングギドラには般若心経を乗っけてるのがたまらん。みんな忘れがちだけど、仏教は異国の信仰。日本本来の信仰ではない。なのに、その強大さによって神仏習合した。

今の日本人でもピンと来る人が少なそうな日本の宗教のアレコレを、海外の監督がここまで見事に表現しているの。いや、監督は日本人だ。なんか、こう、魂に確実に日本人が住んでるね。

ゴジラVSコングが楽しみ

偽りの王を倒したゴジラ、そして、ひれ伏す怪獣たち。だが、それとは別勢力として存在するコング。キングコングを名乗れないのは大人の事情だというが、それでも、ゴジラ対コングが楽しみすぎることは言うまでもない。

はたして、どんな説得力で、拮抗した勝負を演出するのか。僕的には、もっと怪獣同志のプロレスが見たい。なので、今回軍門に下った怪獣たちを率いたゴジラ軍と、髑髏島のコング軍が全面戦争をするようなのが見たい。

もっとわちゃくちゃになってほしい。頼む。ボロボロになってくれ、怪獣たち。愛してる。

噂の「人間ドラマ」に僕がむしろ興奮した理由

映画評論家たちが「人間ドラマがダメ」と悪評価をつけたと聞く。そして、いまツイッターを眺めてみても、それに引っ張られたのかどうかは別にしても、そのような評価はある。

僕にとっては、あの人間ドラマに大興奮だった。なぜならは、感情移入しか出来なかったから。そうなんだよ。この作品って、モンスターラブな人たちしか出てこないじゃない。色んな意味でとち狂ってる。

こんなのね。一般人には感情移入できるわけないんだよ。人間ドラマとしてはダメダメのダメなんだよ。でも、できちゃう僕にとっては、この人間ドラマじゃないとダメなんだよ。

怪獣たちのプロレスがめっちゃ美味しいステーキだとしたら、その楽しさをガンガン加速してくれる人間ドラマはガーリックチップスなわけ。たぶんね、一般人はライスぐらいでいいの。ステーキとライスを食べて満足したいの。

でも、僕にとってはガーリックチップスで、それがステーキをより美味しくしてくれて、なんだただの最高かよって気分になった。

うわー、ゴジラVSコングが楽しみ過ぎる。早くしてくれー。頼むよー。早くしてくれー。もう一回見に行こうかな。ああああ、最高だったー。

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