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九月一日

当時の私にとって憂鬱な日でした

夏休みという
自分を守ってくれる期間の終わりであり

学校という
自分を傷つけてくる時間の始まりだったから

あの時の私に今の私が会いに行けるのなら

迷わず私は私を抱きしめるでしょう

誰も信用出来ず
友人にも家族にも教師にも
居場所を感じられず
ただ胸の内の痛みと戦い続けている私を

今でもあの日を覚えています
天に近いところから見下ろした
あの引き込まれるような
黒いアスファルトの大地を

足がすくみ全身の毛が逆立ち
踏み出そうとした1歩は空ではなく
大地に着くことしか出来なかったこと

結局私はその日
自由を求め鳥になることはできず
今でもまだ人としてこの世を生きています

今では大地の上から
空を見上げることの方が多くなり
空を舞うあの鳥たちを見て思うのです

私は私のままでいれてよかったのだと

あの時のどこにも居場所のなかった私は
どこでもないどこかへと消えてしまいたかった
周りから見れば小さな悩みに見えたかもね
当時の私にとっては大きく重たく
潰されるようだった

人として生きるという言葉の
「生」を「死」に変えたかったほどに

当時を思い出すと
この文を書こうとすると
未だに手が震え
心が辛くなるのです

九月一日 それは私にとって
私を私として生きれるようになった分岐の日
私の人生の中で大きく切なくそして苦しかった日

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