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新卒で社会人になる。

擬態して幸か不幸か内定をもらった会社。

その会社に受かったことというより、内定をもらったことが嬉しかった。

行き先が見つかった、取り残されなかったことが嬉しかったような気持ちだった。

ただ、入社までの間、だんだんと不安が大きくなってきた。

自分を偽って、演じて受かった会社でやっていくこと、どんな会社でどんな人がいるんだろう…だんだんと不安になって行った。

社会人になるワクワクというより、憂鬱と不安でいっぱいだった。

内定者も含めた新年会があるとのことで、そこで雰囲気がわかるかもしれないと思っていたけれど、その年は事情により中止とのことだった。

今考えると、そこまで不安であれば、時間を作ってもらい、社内の見学や、業務内容の説明を受けたり、どんな社員の人がいるのか見せてもらえれば良かったと思う。

そうすれば、たぶん辞退したと思う。いや、勇気がなくて辞退はできなかったかもしれない。

いずれにせよ、そんな不安を抱えたまま、入社の日を迎えた。

そして、入社1日目にして、私の心は折れた。

なにが、というのはうまく説明できない。

元サーフィンの日本一だかの若い社長をはじめ、サーファーだらけの社内、体育会系。元気と勢いとノリの良さ、今で言う陽キャのイケイケの営業系の人々と、美大卒やデザインの専門卒の専門職のデザイナーからなる会社。

会社のあるのは渋谷…

そこで活躍する、適応する自分をどこかで夢見ていたところもあったけれど、肌で、心で、無理だ、やってけない、通用しない、逃げ出したい、ここにいたくない、この人たちと一緒にやっていけないと思ってしまった。

そこからは地獄だった。

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