70歳のばあちゃんが、鬼滅の刃を大人買いした話
「雄大、鬼滅の刃って読んでるかい?」
久しぶりにかかってきた、現役美容師のばあちゃんからの電話。
70歳を越えるばあちゃんの口から、最近の漫画タイトルが出てきたことに
驚きを隠せない。
「え?どゆこと? 読んでるけど。てかまず鬼滅知ってたんだ!」
話を聞いていくと、なんと鬼滅の刃のコミックスを大人買いしたという。
しかし一番驚いたのは、漫画を大人買いしたことではなかった。
ばあちゃんは一呼吸置いて、当然のように言葉を吐き出した。
「まぁ、よくわからなかったねぇ(笑)」
そう。わかっているわけではなかったのだ。
鬼滅の刃がどんな話かとか、分かっているわけではない。
そんな理由で、大人買いしたわけではなかった。
ただ話題になっているから、新聞の社説に載っていたから。
子供のような理由で、70歳のばあちゃんは新しいものに触れていく。
昔からばあちゃんは、ハリーポッターやらドラマやら、えり好みせずにいろんなものに触れてみる人だった。陶芸、美容。いろんなことに興味を持った。
その度に「これは面白い」「これは良くわからなかった」
と取捨選択していく。
何歳になっても、その行動力は衰えない。
だからか、ばあちゃんの話は面白い。
美容室に来るお客さんと話していても、生き生きしている。
きっとすべての事から発見を楽しんでいるんだ。
何かに触れるときに、得になるとかどうかってあまり関係ないのかもしれない。
触れてみて合わなければ「まぁ、よくわからなかったねぇ」と言って手放していけばいい。
70歳の先輩から、好奇心を学ぶ。
単純に、楽しんで生きていこう。
明日から、何に触れようか楽しみになりそうだ。
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