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森永泰史
2022年4月25日 08:09
前回はデザイン思考を対象に、「あなた」と「私」の境界線があいまいであることを見てきた。今回はアート思考の立場から、両者の間にある境界線を眺めてみたい。通常、デザイン思考は他者を起点とする「アウトサイド・イン」のアプローチで、アート思考は自分を起点とする「インサイド・アウト」のアプローチとされているが(森永,2021)、そのような内と外との境界線も実は曖昧である。 例えば、芸術家の岡本太郎氏は
2022年4月18日 08:13
通常、デザイン思考は「あなた」を起点とするアウトサイド・インのアプローチで、アート思考は「私」を起点とするインサイド・アウトのアプローチとされているが(森永,2021)、その境界線は実は曖昧である。今回からは2回にわたって、両者の間の境界線について考えてみたい。まずは、デザイン思考からである。 そもそも、なぜデザイン思考では「あなた」を観察するのかというと、それは自分では自分の姿や行為が見え
2022年4月11日 08:16
前回述べたように、すべての人間は無自覚・無意識に支配されているため、自分のことを100%は理解できていない(ただし、何パーセント理解できているのかについては諸説がある)。だからこそ、無自覚・無意識領域に深く切り込み、覚醒させることができれば、イノベーションを興すことが可能になる[注1]。つまり、誤解を恐れずに言えば、イノベーションの火種を起こすには、自分自身を深く理解するだけで十分なのである。そ
2022年4月4日 08:52
デザイン思考とアート思考そのものについて語る前に、まずはイノベーションと脳の関係から話を始めてみたい。 デザイン思考やアート思考は、イノベーションを生み出すための新たな方法論として近年注目を浴びるようになっているが、そもそもイノベーションとは、新しい技術や製品を開発することではない。その本質は、いわばパラダイム・シフトを起こすことであり、組織内外の人々が持つ価値観や文化の改訂を促したり、それ