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「明るさとかコミュニケーション能力って、生まれつきでしょうか?」


▼大学生からの質問
森さんの講義を聞いて、仕事で成果を出すためには「可愛がられること」が大事だということは分かりました。しかし、一生懸命仕事をする、みたいなことだったら、やろうと思えばすぐできることだと思いますが、明るさやコミュニケーション能力などを中心とした「可愛がられる人」というのは、生まれ持ったものが大きいんじゃないかとも思ってしまいました。だから、これは、能力を高めることよりもむずかしそうだと感じています。
可愛がられる人になるためには、そういう苦手な部分をどうにか直すことを考えた方がいいのか、自分が持っている「強み」で頑張るべきなのか…
私は、どうすればいいのでしょうか?


…うーん、ちょっと、考えさせてしまいましたね。
でもね、僕は、あなたの思っている通りだと思います。

まずは、自分が持っている「あるもの」、自分の中に「あるもの」を生かすこと。それが、何よりも重要です。これだけは、ずっと忘れないで欲しいと思う。
それで、その前提の上で、つまり「自分の中にあるものを生かす」という前提の上で、あなたの質問に回答させて頂きますね。

「明るさやコミュニケーション能力などを中心とした可愛がられる人というのは、生まれ持ったものが大きいんじゃないか」
「能力を高めることよりも難しそうだ」

と、質問に書かれていますが、その通りだと思います。

明るさとか、コミュニケーション能力っていうのは、生まれ育った環境によって大きく変わります。だから、それらを高めることっていうのは、とても難しいと、僕も思います。
ただし、です。ここでちょっと考えてみて欲しいんですが、
コミュニケーション能力が高いって、どういうことだと思いますか?高いか、低いかっていうことを、誰が決めると思いますか?
相手、ですよね。
自分で、自分のコミュニケーション能力なんて決めることはできません。
じゃあ、相手に好感を持ったり、安心感を持ったり、可愛いやつだなーって感じたりするために、一番大切なことって、なんだと思いますか?
つまり、相手を好きになるためには、何が一番大切なのか?って考えてみて欲しい。

どうですか?何か、思いつきましたか?

はい、では僕の答えを発表しますね。
それは、「知ること」です。

相手にとってみると、「私のことを知ろうとしてくれてる」とか「ちゃんと見ようとしていくれてる」って、感じること。
もしもあなたが、コミュニケーション能力を高めるために、コーチングとかカウンセリングなんかを学んだり、努力したりすることは、とても大事だと思います。ぜひチャレンジしてみて欲しいと思う。
でもね。
当たり前だけど、それをきちんと身につけるためには、とても時間がかかります。
でも相手に、「あなたが大切だ」って感じてもらうための、一番の近道は「知ること」「見ること」、つまり、相手に目を向け、耳を傾けることです。
これは、能力とは全く関係ない。誰にだってできることです。
そう考えると、あなたが心配している「苦手な部分を直す」必要なんてないんじゃないかと思います。あなたのままで、ただただ、知ろうと努めればいい。見ようと努力すればいい。僕は、そう思います。

能力も性格も、環境によって変わります。生まれ育った環境による影響っていうのは、とても大きいと思いますが、それでも、これまでの人生よりも、これからの人生の方がずっと長いはず。だから、あなた自身で、これからの環境を作ることはできる。

もしもあなたが、相手を知ろうと努力し続ければ、あなたの周りの人たちが、必ず変わります。

「自分を知ろうとしてくれる人がいる!」
「自分のことを、ちゃんと見ていてくれる人がいる!」

そんな風に、みんなが感じられる環境って、きっと人を優しい気持ちにさせるはずです。
優しい環境で過ごすことができれば、誰もが優しく、明るくなることができるはずです。

だから、大丈夫です。
まずは「知ること」から始めてみて欲しい。
僕は、そう思います。
頑張って下さいね。僕も、応援しています。