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日本で何故ライブコマースが流行んないのか?それを知るための中国ライブコマース市場のおさらいとかです

2回目のNote投稿はいきなり脱線します

前回初めて、大起業家もすなるnoteといふものを駆け出しの森もしてみむとてするなり、ということで第1回目を投稿させて頂きました。反応やスキを頂けたり相互でフォローし合うの楽しいですよねー。ということで今後は3日に1回くらいで、中国のライブコマース、ACGN(アニメコミックゲームノベル)市場、日本のコマースのこと、弊社ライブコマース2.0事業のご紹介、企業としての成長の歩みなんかを書かせて頂こうと思います。引き続きお付き合いのほど、何卒よろしくお願い申し上げます🙇‍♂️

上の写真は2019年12月に訪れたアリババ本社での1枚です。

ネットサービスが無いと不便すぎる中国での生活の一例(2016年11月4日、自分の誕生日でのピンチのお話)

さて前回、中国でライブコマースを含めたネットサービスは実生活の不便から利用が生じるんですよ的な話を書いたところ、Facebookの日本のお友達から「今の中国は進んでいるから不便なことそんなにないんじゃないですか?」とお便り(と書いてメッセージと読む)を頂きました。
第1回目の記念すべきnote投稿なのにいきなり疑いをかけてくるなんて。今後もこの人と付き合えるのか自信がないのですが、疑いを晴らすためにも、それでは中国生活の不便さをご紹介しましょうか。(いきなり本線から脱線する)

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はい!まずは日本だと考えられないんですが、北京市内の夜に閉まっているセブンイレブンです。これは2016年の11月4日に撮影しました。この日は僕の誕生日で、お恥ずかしい話なんですが電気代を滞納して電気が止まってしまったんですよ。
で、当時付き合っていた彼女が台北から北京に遊びに来る予定だったので連絡がとれないとまずいと思い、当時の僕は焦りました。充電器を買わねば!と。
まず家の近くには(当時は昌平区という北京でも指折りの田舎に住んでいて)東京のようにコンビニは無いですし、タクシーで百度地図(Baidu Map)で探し当てた5kmくらい先のセブンイレブンに行ったわけです。
そして閉まってたので、徒労感から写真を撮ったのでした。(後に閉まっていたのではなく閉店していたことを知る)
北京は中心地でも日本の都市部のようにちょっと歩くとコンビニとか、同じコンビニチェーンが隣同士で立ってるとかそんなことありません。僕の勤めてた会社は建国門という北京駅や天安門広場の近くにあったのですが、近くのコンビニはローソンで歩いて15分くらいの、ショッピングモールの中に入ってました。
なぜECが流行るのかの一端がおわかり頂けると思います。店が近くに本当に無い!

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続いて人民元のお札。今、手元にある10元を撮影してみました。どうでしょう?何人の手に渡ったらこのような年季のあるお札になるのでしょうか?手元にある1元はセロテープで繋がってました。これで自販機でジュースを買おうものならお金が吸い込まれたまんまになる可能性大です。北京国際空港で実際に吸い込まれて近くにいた人に笑われてしまいました
ということで不便な生活の一端を実際にお見せ致しました。(北京生活の思い出は、折々に触れてお話ししたいと思います!)

2020年のダブルイレブン(11月11日 独身の日)に動いたお金は12兆円

ライブコマースにあまり関心のない方でも、この数字はニュースで見られたのではないでしょうか?1日に12兆円のEC取扱高(GMV)だったのですが、2020年はまさに桁違いでした。ECの2強はアリババと京東なのですが、その2社の合計額です。

こちらのサイトには今までの独身の日のGMVの推移が図表として表示されてますが、

アリババグループの取扱高は、過去最高となる4982億人民元。伸び率は前年比85.6%増。1元15.6円で換算すると日本円ベースは7兆7719億円となる。

特にアリババの85.6%増は脅威的としか言いようがありません。

ECの爆発的成長を支えるのはライブコマース

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2019年の独身の日にTaobao(アリババ)のライブコマースを視聴した人数は4133万人ですが、前年と比較すると2倍強の視聴数になっています。また、

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EC全体の売り上げとライブコマースの流行との関係ですが、2019年のライブコマースの爆発的流行に先駆けて2018年Q4から1QあたりのEC全体のGMVは1兆元後半から2兆元の大台に乗ります
この成長の立役者がまさにライブコマースであり、言うまでもなく中国は世界に比類なきEC超大国となっています。

世界の中での中国と日本の市場規模感、中国国内シェアの情報などは日本のお役所のデータをご確認くださいませ。

政府のバックアップも大きい

もともと人口1300人程度の小さな村に、5年ほど前から政府がネット事業者を集め、去年からは配信者も集めた。現在は、外から来た配信者が1万3000人。ネット通販関連の従業員は5万人以上で、年間100億元、日本円で1600億円の取引規模になったという。

まさにライブコマースは国策。官民一体なわけです。小さな村が一変して盛り上がり潤うわけですから、ライブコマース基地化は日本のシャッター商店街さんや過疎地域なんかにハマるんじゃないかな、と思います。
日本でライブコマースが盛り上がればのお話ですけどね。

なぜ中国人はライブコマースを利用するのか!?

まずは中国でのライブコマースをなぜ利用するかの調査です。(艾媒咨询によるレポートより)

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商品情報の透明性商品が偽物かどうか?材質や原材料は?サイズは自分と合っているか?確かめられること
購入が簡単:ライブコマースを見ながらすぐに購入できるプロセス
フィードバックが早い疑問点はライブ中に質問し、購入までに解決してしまう

感情的動機:ライブ配信のクリエイティブ性やライバーのアピール
理性的動機
割引やコスパがあること
愛着的動機ライバーへの愛着による購入(あの人から買いたい)= 推し買い
これらの動機はとても中国人の性格、あるいは中国での生活を色濃く反映した動機になると思います。

ライブコマースでどんな商品が売れるのか?

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ライブコマース三大カテゴリ:コスメ、ファッション、食品です。
この3つのカテゴリはいずれも購入者の利用動機(商品情報の透明性、購入が簡単、フィードバックが早い)に裏付けられた商品たちですよね。コスメなんかは実際にライバーがお化粧をしてみて、ファッションは着てみて、食品は食べてみて料理してみてのものなので、双方向たるライブコマースがうってつけです。

ライブコマースはいつから始まったの?

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2016年から始まります。次回に触れますが日本のライブコマースも同時期のスタートなんですよ。

2016年3月 TAOBAOと蘑菇街が先にライブコマース実施
2017年   SUNINGと快手 ライブコマース実施
2018年 TIKTOK 買物機能実装 JDライブコマース実施
2019年 テンセントと小红书も参入
2019年はライブコマースの元年と呼ばれても過言ではない

今回の投稿で具体的な理由はまだまだ話し切れてないので、次回は日本での状況と比較しながら、より深掘っていきたいと思いますが、最後の最後に...

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これが中国最強ライバー、薇婭さんです。まさにチャイニーズドリームを体現されています。ライブコマースが生まれた2016年からやられている日本だとYouTuber第1世代 ヒカキンさんのような存在ですね。

↑お金稼いでいるという記事です、ところが昨日の中国ニュース記事は

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風雲急を告げる!?何やら彼女にちょっと良くないことが起こったかもしれませんね。詳報は次回更新で触れさせて頂きます。今回もお付き合い頂き誠にありがとうございました。

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