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「日本でライブコマースは流行んない」を主張する男の最初のnote

2019年12月初頭、男はパンデミック前の中国にいた

写真の場所は中国浙江省杭州市。有名なアリババさんの本社の前で撮影しました。日付は2019年12月4日。マスクしてません。そう、この数週間後に中国政府から武漢で正体不明の熱病が発生したとの通達がされるわけなのですが、そんなことは知る由もない、ボーダーのブルゾンの男が呑気に記念撮影に興じています。この男は森昭生と言いまして、中国という国に少なからず因縁も持つ中年。今これを書いている人間です。初めましての方は初めまして。株式会社NEW ORDER で代表取締役をしてます森と申します。ライブコマース2.0という概念で自社サービスNAIIVを開発しています。プロトタイプが夏には完成します。

この中国出張が僕の中国への最後の渡航になりました

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僕はアリババさんに「本社を見たい」と懇願してこの見学ツアーを無理やり組んでもらいました。仲良しの花井さん(SHIFT)と小北さん(デジタル・フロンティア)を人数合わせで無理やり連れていったわけですが、見たかったのは本社ではなく、本社の横に作られたアリババ直営のロボティクスホテル「FLYZOO HOTEL」とロボットスーパーマーケット「盒馬(フーマー)鮮生」。今回は2年前に写真と動画を撮影しながらそのままにしてた写真やビデオ群を整理するつもりでも、当時のことを書いてみようと思います。今も構成も考えず適当に書いてるだけなので、どういうオチがつくか分かってません。

※以降のお話は中国のネットサービスに詳しい人だと退屈な内容かもしれないのですが、まあ、何かの発見があるやもしれないから、読んでみてください!

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森昭生の自己紹介

その前に僕という人間がそもそも何者なのか?という話ですよね。失礼しました。1975年に長野県で生まれ、1998年に日本大学商学部をひどい成績で卒業(留年ギリギリ、プロを目指しバンド活動してしまったため)、以来、日本のITとエンタメの会社で働いてた人間です。最初は技術者としてのキャリアスタートでしたが、全く才能がなく、その後はネットドリーマーズさんで営業職、企画職に進み、30歳くらいでいくつかのウェブ系BtoC事業の責任者をやり、続いてフィールズさんの子会社のフューチャースコープさんでエヴァのパチンコ関連のウェブサイトのプロデューサーをやりました。(2008~2011年)もともとエヴァが大好きな人間だったのでエヴァのほっとんどの声優さんにお会いできたのはほんとに役得でした。創業期のメタップスさんにジョインした際はソシャゲも作ったし、中国ゲーム会社に日本のイラストを供給したりするなどをして、この時分に中国との商売での付き合いが生まれました。その後、40歳にして知り合いの会社に誘われ中国のゲーム会社に就職します。(2015年)その後、1社目の会社はいきなり1ヶ月でクビになりますが、その後すったもんだの末に3年も北京に住むことになります。その当時の壮絶なお話もどこかで触れさせてください。

FLYZOO HOTELで悟ったこと~閑話休題~

上のリンクをクリック頂くとdrive上で動画が見れます。この動画はFLYZOO HOTELの自分の部屋に最初に入った時です。僕は変なホテル未経験者だったので驚きもヒトシオな様子ですが、ちなみにここでしきりに発する「少し未来」というのが今の僕の会社のサービス作りにも生きているワードになっています。

「少し先の未来」はアリババさんのAIスピーカーで下手な中国語を使ってカーテンを開ける時にも感じて使っています。

「少し先の未来」はスーパーマーケットにも

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上の画像はレジです。顔認証でアリペイに繋がっててスマホ持ってなくても決済できるものです。皆さんはこれをどう感じますか?僕はすごいとは思いますが顔認証もスマホ決済も今では一般化した技術ですね。驚くべき新技術でもないのです。しかしこれがスーパーに置かれている。この事実がすごいと思うのです。

これはネット注文のバスケットが空中を移動している動画です。日本でもこのくらいの技術はあるわけですが、実際に(実験店舗だとしても)スーパーでやってしまっている中国はすごい、ということになります。

2015年から3年間、北京に住んでいましたから当然、アリペイ、WeChat Paymentは使ってました。今のPayPayでやるアプリ上でのお金の送金なんかも、中国では割り勘の時に便利でした。僕が今回、ここで言わせて頂きたいのは、なぜ中国でスマホ決済やネット貨幣(人民元)、通販やライブコマースが中国で発展発達するのか?ということで、以下に纏めてみました。

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どうでしょう?ちょっとは現地に住んだ人間としての原体験も交え纏めてみました。日本はスマホ決済も、Eコマースを利用しなくても、ライブコマースで商品を見なくても「快適に」生活できる国。他方、中国は利用が生活の「必然」なのです。なぜなら生活が「不便」だからです。

また日本は情報弱者をケアしまますが(ワクチンのネット予約を地方自治体の役所の方が代行したそうですね)中国でそんな話は聞いたことがありません。老若男女、アリペイでWeChatPaymentで決済してます

そして政府が主導してデジタル化、IoT化を日本よりも遥かに先んじて成し遂げてしまった。この辺りにも強さの秘訣を感じます。

「少し先の未来」の技術はすでに枯れた技術を応用して、組み合わせて使っています。スマホ決済の「QRコード」も日本では忘れていたくらいで、これを中国では決済に使ったわけです。しかもスマホ決済は「デビットカード」に繋がっているだけ。デビットカードも枯れた技術でした。

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(アリババ創業の歴史をミュージアムで語られる)

枯れた技術を組み合わせ応用し、少し先の未来を見せることに価値を見出させる。そしてサービスは生活の不便さから生まれる大量のユーザーが使うことでサービスの質が上がる。これが中国のネットサービスの強さであり、快適すぎる日本では中国より先に普及し得ないサービスだったわけです。

さて次回は何故日本でライブコマースが流行んないのかを深堀りしたいと思います。引き続きお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

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