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読書日記

202
読書記録をまとめました。
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2024年1月の記事一覧

表紙がかっこいい本ーーナオミ・オルダーマン著『パワー』を読んで

 ナオミ・オルダーマン著 安原和見訳 河出書房新社 2023年出版  すごくおもしろい、と鴻…

森マリアンヌ
4か月前
2

延長があるような小説ーーキム・ジュンヒョク著『楽器たちの図書館』を読んで

 キム・ジュンヒョク著 波田野節子・吉原育子訳 クオン 2011年出版  クオンという出版社…

森マリアンヌ
4か月前
2

児童書研究の新しい試みーー飯田一史著『いま、こどもの本が売れる理由』を読んで

 飯田一史著 筑摩選書 2020年出版  児童書の版権扱う仕事に応募したとき、この本読んでお…

森マリアンヌ
4か月前
1

消滅するーージョン・ヒッグス著『THE KFL』を読んで

 ジョン・ヒッグス著 中島由華訳 河出書房新社 2018年出版  2018年の朝日の書評に椹…

森マリアンヌ
4か月前
1

女性が働くということーーベティ・L.ハラガン著『ビジネス・ゲーム』を読んで

 ベティ・L.ハラガン著 福沢恵子訳 光文社知恵の森文庫 2009年出版  ジェーン・スーがTw…

森マリアンヌ
4か月前
1

勝負に必要な他愛もないことーー羽生善治著『決断力』を読んで

 羽生善治著 角川新書 2005年出版  棋士の羽生さんが書いたこの本が話題になっていたので…

森マリアンヌ
4か月前

ユマニチュードというひとつの技術ーー『ユマニチュードへの道』を読んで

 イヴ・ジネスト 本田美和子著 誠文堂新光社 2022年出版  「ユマニチュード」という言葉を知ってから、イヴ・ジネストさんたちのケアの方法が気になっていて、ちょうど図書館行ったら、棚にこの本が刺さっていたから借りて読んだ。表紙の絵は坂口恭平さんが描いたそうだ。  ユマニチュードのケアっていったい何なんだろう、といろんな本読んで追ってきたけど、いろいろと疑問に思うこともある。この本は、日本に向けて書かれたような気がして、たとえば「絆」って翻訳されてるけど、著者の言語では何

経済的な価値観ーー厚切りジェイソン著『お金の増やし方』を読んで

 厚切りジェイソン著 ぴあ 2021年出版  この本すごく売れて、厚切りジェイソンという名が…

森マリアンヌ
4か月前
1

フェミニストおすすめの本ーー湯川玲子著『女ひとり寿司』を読んで

 湯川玲子著 洋泉社 2004年出版  フェミニストの誰かの本を読んでいたら、この本が紹介さ…

森マリアンヌ
4か月前
3

最近のワインの楽しみ方ーー岡昌治監修『岡さんの知ったか!ワイン塾』を読んで

 岡昌治監修 クリエテ関西 2021年出版  前の職場の本棚にあって、ワインのことを学ぶには…

森マリアンヌ
4か月前
6

現代的な課題ーー『共有地をつくる』を読んで

 平川克美著 ミシマ社 2022年出版  Twitterで伊藤亜紗が勧めていたこともあり、なんか面…

森マリアンヌ
4か月前

窮屈な言語ーー温又柔著『台湾生まれ日本語育ち』を読んで

 温又柔著 白水社 2018年出版  温又柔のエッセイ。白水社より出版されているのだが、私が…

森マリアンヌ
5か月前

ギフテッドな彼女ーー『オードリー・タンの思考』を読んで

 近藤弥生子著 ブックマン 2021年出版  テレビを観てたら、オードリー・タンが出てて、な…

森マリアンヌ
5か月前
2

近くて遠い国ーー『台湾の本音』を読んで

 野嶋剛著 光文社新書 2023年出版  この日曜日に結果が出たが、台湾の選挙がずっと話題になっていたし、最近、私が行ってみたい国のひとつに台湾があって、気になっているので、この本を購入した。  ずっとアメリカやヨーロッパのことばかり身近に感じて育ってきた私は、大学院を出たら、行ってみたい国はアジアになった。特に、韓国と台湾は、飛行機に数時間乗っただけで行ける外国でとても身近な国。行こうと思えば簡単に行けたのに、なんで40すぎてから行こうと思ったのか。今まで全然私の目には