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好きな曲を題材に書いたお話

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いいなぁと思う曲を聴いて浮かんだアレコレを形にしたもの。
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2024年3月の記事一覧

理科室で君と

理科室で君と

卒業する時に君も一緒に連れていきたかったけど

人体模型は卒業祝いにはあげられないって先生に言われたから

君の事 しばらくひとりにするけど

私は必ず帰ってくるよ それまで待っていて

時々遊びに来るからね

その時は一緒にチョコレート食べて笑って

頭蓋骨が外れる位にバカ笑いしてくれる君が大好きだよ

ずっと私と親友でいてね

君がいてくれたから ひとりじゃなかった

君と過ごした日々は例える

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凍てつく夜に

凍てつく夜に

夜の混沌を煮込んだカレーを食べながら君の歌を聴いている

心を揺さぶる歌声は今宵も私の弱いところに突き刺さってくるから‥

強めのアルコールを口にして涙を堪えた

深夜過ぎて澄んだ空気の中に響く君の歌声は荒れた心に染み込んで

カレーを食べ終わる頃には穏やかな気持ちになっているのだ

今宵も 君の歌に救われて無事に夜を越えられそうでホッとする

朝が来るまであと少しだけ

君の歌声を子守唄に‥

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恋文はピアノの音に乗せて

恋文はピアノの音に乗せて

美しく澄んだ音に 今夜も魅せられていく

嗚呼 この音に逢いたくて

今日も生きてきた

彼女の魂の叫びを聴いている

ずっと叶えたい夢を追いかけている

その背中を 私も追いかける

嗚呼 今宵も あなたの音に癒されて

許される

生きていていいのよと

ピアノが囁いてくれる

遠い街から届く恋文のように

熱い想いは音に乗って

心模様は雨のち晴れ

心模様は雨のち晴れ

せっかくの休日なのに…

さっきまで晴れてた空からは嫌がらせのような雨。

私ついてないなぁ。

おろしたてのスカートは、雨に濡れてぐっしょりしているし…

気合いを入れてセットした髪も水分を含んであっちこっちハネ散らかしてる。

慌てて乗った電車は、行き先とは逆方向だし、このままだと待ち合わせに遅れてしまう。

とりあえず遅れそうな事を伝えようとメッセージを送るけど既読がつかないから悲しくなる。

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星の降る街にて

星の降る街にて

世界の最果てにある、星が降る街の小さな工房で、僕は今日も星を作っている。

この輝きがいつの日か 、僕の大切な人達に届くと信じて…

毎日コツコツとひとつずつ星を手作りしているんだよ。

星はどうやって作るのかって?

そんなに知りたいのかい?

それはね…

世界中から集まる、様々な人達の色んな想いや願いを星屑に混ぜてから、うちの工房の秘伝の素を少しだけ加えて煮込むんだよ。

材料を全て混ぜて煮

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