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ぼく、かっこよすぎて心配なんだよ……。

4歳の息子が、昨日、美容室で髪の毛を切った。
わたしも月1回お世話になっている美容師さんに、息子もお願いしている。
今住んでいるところに越してから、もう5回くらいかな?
いつもいい感じにかっこよく、切ってもらっている。
息子は、美容室があまり得意ではない。
切った髪の毛が肌に触れ、チクチクと刺さることが一番嫌らしい。
その次は、耳や首元に手が触れること。
くすぐったくて、どうしてもじっとしていられず、つい動いてしまう。
それでも一応毎月、ちゃんと美容室へ行く。

午前保育のお迎えに行き、その足で美容室前にランチをした。
本当は、節約のために帰りたいんだけれど……。
一度家に帰るには遠く、時間も微妙なのだ。
だから昨日は、特別にお外で済ませてみた。(息子のご機嫌とりも兼ねたランチだった。)
ランチを済ませて美容院へ向かう道中、息子は
「なんかちょっと、お腹痛いな……。だめだママ、ぼくドキドキしちゃってお腹痛いからなんか美容院行けなさそう……。」
ひたすらこの繰り返しだった。
「ママは美容院大好きだけれどな〜」
「しりとりしよっか!」
こちらもこの繰り返しで、なんとか美容院までたどり着いた。

到着するやいなや、こしょこしょ話のようにわたしに
「トイレ行きたいんですけど……。」
という息子を、わたしは少し小走りでトイレへ連れて行った。
なかなかスムーズに歩かず、到着に時間がかかり、3分遅れてしまっていたのだ。
どうやら、ほんとうにお腹が痛くなっていたらしい。
緊張するとお腹が痛くなってしまうのは、完全にママの遺伝です。
息子よ、ごめん。

カット中は、くすぐったさに耐えながら、よく頑張っていた。
かたく目を瞑り、口を閉じ、髪の毛の侵入を防いでいた。
その表情が可愛くて、毎回何枚も写真を撮ってしまう。
いつも大体、同じ顔をしているのに。
あと何回こういう表情を見せてくれるのだろうと思うと、つい写真に収めたくなるのだ。

カットが終わり、しっかりとシャンプーまでしてもらってきた息子は、髪型のせいもあってか、なんだか少しお兄さんになったように感じた。
本人に「どう?いい感じ?」と聞いても、目を合わすことなく、なんとなく微妙そうな表情をしていた。
あら、今回は微妙だったのかしら。
若干の心配を残しながらも、とりあえず、美容院を後にした。

「なんかちょっとぼく、明日幼稚園行きたくないよぉ……。」
美容室の帰り道、突然そう言い始めた息子。
髪型が不服で、ぐずり始めたか。
ママもそういう感覚はわかるけれど、さすがに幼稚園の頃はなかったような。
そう頭の中で考えていると、息子が
「この髪の毛で幼稚園行ったら、みんなにかっこいいって言われちゃうよ……。」
さすがだと思った。
なるほど、その視点はまったくなかった。
なぁんだ。よかった。ちゃんとその髪型気に入ってるんじゃん。
「じゃあ、今日の夜は早く寝て、明日は早く幼稚園に行って、大好きなお友達に髪の毛見せないとね!」
この後の息子の足取りは、軽いどころかもうそのまま飛んでいってしまいそうなほどふわふわだった。

もうすぐ息子が幼稚園から帰ってくる。
大好きなお友達に、褒めてもらえたかな。
帰ってきたら、息子の刈り上げられた髪の毛をすりすりしながら、聞いてみようっと。

<追記>
一番かっこいいと言ってほしかった好きな子からは、なにも言われなかったらしい。
最高のオチを持ってくるなんて持ってるね、息子よ〜!

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