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25皿目 “和洋食の看板にいつわり無し” まるわ食堂|元気の出るカツカレー

取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。


和洋食の看板にいつわり無し

今回の取材は徳島県。この日は四国の最東端の半島にある椿泊という港町を取材してきました。阿波水軍の足跡を辿ることもできる歴史あるまちです。現在はハモ漁で知られるこの漁村、訪れた時はひっそりとしていましたが、細い路地の両側にびっしりと立ち並ぶ家の造りはとても趣向が凝らされていて、往時のにぎわいを偲ばせます。

鄙びた雰囲気がなんともやすらぐ椿泊の風景


徳島市内で阿波十郎兵衛邸などを見学したところで、この日の取材は終了。徳島駅周辺で夕飯となりました。

阿波十郎兵衛屋敷


お目当てのお店は、徳島駅から歩いて10分ほどのところにある「まるわ食堂」。看板には「洋食」「和食」「寿司」、のれんには「和洋食」と書かれてあります。ようするに、なんでもある便利な食堂ということですね。

ザ・食堂という感じの安心感のある外観
壁際のカウンターとテーブル席があります


創業60年を超えるというこのお店、外観も店内も昭和レトロ。常連さんが中華そばをおいしそうに食べていました。
カツカレーがあることは事前に調べてあったのですが、店内のメニューを見て、急に注文に迷いが。この雰囲気の店内では中華そばやうどん、親子丼もそそられるけど、

「オムライス」こんな王道の食堂のオムライスは美味しいに決まってます。
「チキンライス」シンプルにこれもいいな……。
「ハイシライス」? ハヤシライスじゃなくて? これも気になる。
「カツハイライ」?? ハイライ???

謎の多いメニューに戸惑いましたが、荒ぶる好奇心をグッと抑えて、予定通りカツカレーを注文しました。


やってきたのは、予想通りのなつかしカレー。こういう時の「予想通り」はがっかりではなく、もちろん「待ってました」のうれしい感想です。

少し黄色がかったカレー。とろみが強めのような気がします。どこか和風を感じさせるやさしい味にホッとしつつ、スプーンが進みます。
手作り感のあるカツは衣が硬めでサクサク、肉は柔らかく脂身もほどよくあってジューシーでした。


あっという間に完食。ごちそうさまでした。

あとで調べてみたところ、ハイシライスはやはりハヤシライスのようなもの。それを略してハイライで、カツを乗せたものがカツハイライなのだそうです。徳島を訪れた際はぜひチャレンジしてみてください。


まるわ食堂
徳島県徳島市幸町2-6-2


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