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「全国最中図鑑」58 茶むすめ (埼玉県狭山市)

「色は静岡、香りは宇治と、味は狭山でとどめさす」と言われる狭山茶の中でも、鮮やかなさみどり色と清純な香りで知られる狭山抹茶『明松』を使ったもなか。『明松』は色・味・香りが飛びやすく、その良さを活かすのはとても難しいという。その繊細な素材を独自の手法で活かしてたっぷりと詰め込んだコクのあるキレイな緑色のあんに、餅で作った香ばしい皮がピッタリとマッチしている。
あんは、この抹茶あんと丹波大納言のつぶあんの2種類。茶壺の形が噛んでも崩れにくく、こぼさずに食べられるのもうれしい。
お茶を入れて保存する壺を形どったもなかを考案したのは、かにやの創業者。昭和25年の創業当初から発売している人気商品。手の中にころんと収まる大きさの丸くて優しい形は「茶むすめ」という名にふさわしい愛らしさだ。

かにや
狭山市柏原337−13

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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。



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