13皿目 “重なるおいしさ” うまいもの屋すえひろ|元気の出るカツカレー
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重なるおいしさ
多くの温泉やウインタースポーツで知られるみなかみ町。今回の取材ではそのどちらでもなく、小さな養蚕集落を訪ねる旅でした。
そこからほど近い、国道17号沿いにある創業昭和40年の食堂、うまいもの屋「すえひろ」。今日のランチはこちらです。
各種定食から丼もの、季節の変わりそばなど、豊富なメニューとボリューム満点の品々で地元から愛されるお店。事前の検索で、この店の名物が「重ねトンカツ」だということも調査済みです。ならば、きっとあるはず。カツカレーが。
店内に入り、メニューを開くとすぐに見つけました。「重ねトンカツカレー」1500円。店主イチオシだそうです。期待が膨らみます。
やってきました、重ねトンカツ。薄切りの肉を何枚も重ねた、いわゆる「ミルフィーユトンカツ」というやつですね。たしか、全国的にブームになったこともありました。こちらの重ねトンカツは地元の名産、上州麦豚を使用しているらしく、〝きめ細かくなめらか、あっさりした味わいが自慢〟とのこと。さっそく一口いただくと、その人気の秘密がわかりました。ロース肉を何枚も重ねているから、食感がやわらかくとってもジューシー。カリッとした衣とのコントラストも絶妙。これはハマります。プラス100円で、チーズトンカツや梅しそトンカツも選べたということを知り、早速後悔してしまいました。
カレーは辛さ控えめ、やさしい口当たりで重ねトンカツにぴったりの味わい。まろやかな甘みも広がります。サラダに味噌汁、食後にドリップコーヒーまでついて、とってもお得&満足なカツカレーでした。(記・T郎)
*今回ご紹介した「布施箕輪」は、4月に刊行される「ふるさと再発見の旅 関東」に詳しく収録されています。養蚕集落、あるいは重ねトンカツが気になった方は、ぜひご覧になって訪ねてみてください。