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「全国最中図鑑」 7 纏 〈まとい〉 最中(東京都北区)

纏とは、江戸の町火消が用いた旗印である。町火消は8代将軍吉宗の時代に始まった町人による火消で、身体能力の高い鳶職が中心となって構成されていた。江戸の町内約20町ごとを一組として、隅田川から西を担当するいろは47組と、東の本所・深川を担当する16組の町火消が設けられていた。
各組の目印としてそれぞれ纏(まとい)と幟(のぼり)を作ったが、それが次第に各組を象徴するものになっていった。
梶野園の纏最中は、この各組の纏をかたどった手焼きの種(皮)に、北海道産の大粒一等小豆をさぬき和三盆で炊き上げた粒あんを詰めた上質な最中だ。
梶野園は1914(大正3)年創業の老舗菓子店。纏最中は第23回全国菓子大博覧会で最高位の名誉総裁賞を受賞している。

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梶野園
東京都北区西ヶ原4-65-5


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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。

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