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「全国最中図鑑」55 讃州最中 (香川県丸亀市)


明治維新後の都道府県制が敷かれる前、日本の地域行政区画は六十余州(66国と2島)と呼ばれる「国」が単位だった。武蔵(国)、信濃(国)、三河(国)など、今もさまざまな固有名詞に名付けられていたりする国名だが、これらは正式名よりも通称「○州」(例えば武州、信州、三州など)と呼ばれることが多い。香川県はご存知「讃岐うどん」で知られる「讃岐」の国。通称「讃州」である。
その「讃州」の文字を浮き出させた風格のあるもなかが「讃州最中」。
香川県丸亀市、讃岐のシンボル讃岐富士のお膝元で昭和48年の創業以来50年間、地元で長年愛されている菓子店「きさらぎ」の代表銘菓である。
四角形のかっちりした焦がし最中種の中に、あっさり風味の粒あんと柔らかい求肥が入っている。手に持つとずっしりと重く、もちもちの求肥がたっぷり入っていて食べ応えがある。一つでけっこうお腹いっぱい。ちょっと小腹が空いた時のお茶受けにはピッタリのもなかだ。


きさらぎ
丸亀市飯山町東坂元107-3


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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。


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