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5皿目 ジャズ喫茶のような洋食屋さん—ビストロ・ミカサ|元気の出るカツカレー

取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。

四皿目“ハマると抜け出せない―カレー屋ロック”はこちらから〉


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ジャズ喫茶のような洋食屋さん

2月の取材で訪れたお店は、福島県福島市。東北の雪景色を撮影した帰りのディナーでした。


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大雪のニュースが多かった今年の東北地方。シーズンはもう終盤でしたが、まだまだ雪に覆われる山形、福島を堪能しました。


取材が終わって福島のホテルに戻り、晩ご飯は洋食でも食べようか、と福島駅周辺を散策していて見つけたのが「ビストロ・ミカサ」。
ドアを開けると、そこはビストロというよりも、まるでジャズ喫茶のような雰囲気。薄暗い店内に、古いアンプと巨大なスピーカー、そしてカウンターには大量のLPレコードが並べられています。ジャケットをよく見ると、ジャズに限っているわけではないようで、60〜70年代のロックを中心に古い洋楽が多いようです。ギターやピアノもあったので、もしかしたらミニライブをやることもあるのかも。


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マスターがメニューを持ってくると同時に、
「初めてですか? 初めてならポークソテーがおすすめです」
と教えてくれたのですが、どうしても探してしまうのです。メニューの中に、カツカレーの文字を。ハンバーグでも食べようかと思っていたけど、こういうお店のカレーならきっと美味しいはず……。そしてオムライスや懐かしのナポリタン、ビーフストロガノフなどの本格的な洋食の中に、見つけました。ひっそりと佇む「カツカレー1200円」。やはり、出会ってしまう運命のようです。

マスターすみません! と心の中で謝りながら、せっかくのオススメをスルーしてもちろんカツカレーを注文。


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マスターが一人で切り盛りしてる様子なのに、あまり待たされることもなくやってきました、本日の一皿。ルーはちょっと濃いめの色で、ライスの頂上に鎮座するカツも全て覆うようにたっぷりとかけられています。ぱっと見は茶一色、カツとライスはシルエットしか見えません。潔いですね。
まずは一口、カレーだけ食べてみます。コクのある欧風タイプで、それほど辛くはありません。期待通りの味です。美味しくて、自分の選択に間違いはなかったと、にんまり。
カツは衣がカリッと固めにあげられていて、濃厚なカレーに負けていません。最後までサクサクっとした食感が持続していました。柔らかくて旨味のある肉を噛み締めながら、あとを引くカレールーの味を堪能。真冬なのに、汗をかきながら一気に食べきりました。

ちなみに、一緒に行った他のメンバーがちゃんとオススメのポークソテーを頼みました。お肉に甘みがあってジューシーで、とても美味しかったそうです。
「ビストロ」と名乗るのも納得、こだわりの料理をこだわりの空間で味わうことができる素敵なお店でした。(記・T郎)


洋食厨房 ビストロ・ミカサ
福島県福島市置賜町5-10
024-521-8290


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