見出し画像

自分が変わると家族が変わるという話

こんにちは、モンブランひとみです。

今回は「家族システム論」という理論について。
聞いたこともない人がほとんどだと思います。

大丈夫、名前は覚えなくていいです。

でもこの理論は問題解決のヒントになるんだよ、という話。

家族は多かれ少なかれ問題やトラブルを抱えています。

 ・家族関係に課題を抱えている
 ・夫婦関係に課題を抱えている
 ・子供の問題行動に疲れている
 ・努力が家族に伝わらない

そんな方の解決のヒントになれば幸いです。
特に育児やパートナーシップにおいて役立つ視点です。

1.直線因果律

まず最初に。
物事の原因と結果について。

一般的に物事の原因と結果は一方通行で考えられがちです。
どういうことか。

例えば…
子供がいたずらをしたからお母さんは怒った。

画像2


にわとりがいるから、卵が産まれた。

画像3


原因と結果を、
原因⇒結果という一方向の関係で捉える。


これを「直線因果律」と言います。

画像4


原因があるから、結果が起こる。

これって当然のことですよね。
何か問題が起こった時、大抵このように考えます。


でも実は、原因と結果には違う側面もあるんです。

2.円環因果律


次に円環因果律という考え方で問題を見てみましょう。

例えば…

①子供がいたずらをするからお母さんは怒った
②お母さんが反応してくれたことが嬉しくて子供は更にいたずらをした
③いたずらを繰り返すためお母さんは激しく怒った
④以下無限ループ…

画像6

こう考えてみると、
どちらが原因・どちらが結果かわからなくなりませんか?

原因が結果を生み、結果が原因となっている


にわとりがいるから卵が産まれる。
卵があるからにわとりが産まれる。
のように。

画像7


これを「円環因果律」と言います。

画像8


「直線因果律」の直線は、文字通り一方向の線です。
原因があるから結果があると考える。

「円環因果律」の円環とは、輪っかのことです。
原因と結果がぐるぐると輪になってくり返している。

私たちは普段、直線的思考をしてしまいがちです。

でも人と人の関係はお互いが影響しあっています。


原因と結果をはっきりと分けることはできない
どちらも原因であり、どちらも結果なんです。

そのように考えることを「円環的思考」と言います。

3.円環的に見ると何が変わるの?

円環的思考は問題の本質に気づくための視点です。


原因と結果を一方通行で見ない。
すると問題を読み解く焦点が変わります。

①「個人の問題」から「関係の問題」

②「問題の内容」から「問題の過程」

③「過去」から「現在」

④「誰の責任か、誰の問題か?」から
 「誰と誰の影響で問題が起きたのか?」

⑤「その人がなぜ問題を起こしたのか?」から
「その人の行為はどういう影響で問題に至ったのか?」


子供のいたずらの例で考えると…

いたずらをする悪い子供という視点から、
どうしていたずらをしたのか?という視点に。


またいたずらをする悪い子という結論ありきから、
いたずらをしたくなる理由を解決しようという前向きな視点に切り替わります。

以前のnoteで『問題の外在化』というテーマについて書きました。

問題行動をする子供に焦点を当てるのではなく、問題と子供を分けて考えるという話です。


今回の話も、問題の外在化に通じます。

問題行動を起こす子供を変えようとするのではなく、
なぜ問題行動が起きるのか?
と俯瞰した目線を持つ。

それによって子供本人が自分が責められるわけじゃないと自尊心を取り戻せて、解決に前向きになれます。

4.ひとりが変わればすべてが変わる

「家族システム論」の考え方の基本は3つ。

①家族は個人の集まりでできている。
②家族はひとつのチームである。
③家族というシステム全体でバランスをとるようにできている。


家族はモビールに例えられます。
モビールというのはこれのこと↓

沢山のパーツが集まって、バランスをとっているモビール。
どれかひとつのパーツを触ると全体がゆらゆらと動く。

家族というひとつのシステムはそれと同じで、
家族の誰かの行動や考え方が変わると、
家族全体が動いて変化する。


自分以外の誰かのことを変えることはできません。
唯一変えられるのは自分だけ。
だけど自分が変わると、自然と周りの人も変わるんです。

それが家族は「ひとつのチーム」「ひとつのシステム」と言う理由です。


いたずらをする子供と、それを怒るお母さんの例なら。

子供のいたずらに対してお母さんがリアクションを変えてみる。
まったく取り合わなかったり、「そんなことしたの、面白いね」などと煙に巻いてみる。

すると子供いたずらが止まったり。

知識だけじゃすぐにはどうにもならない時もあります。

でも

視点を変えると、対応が変わる。
対応を変えると、声のかけ方が変わる。
小さな変化を積み重ねると、いつの間にか全体が変わるんです。

小さな変化が大きな変化のきっかけになります。

そう信じて、まずは自分から変わってみる。
そう思えるきっかけになれたら嬉しいです。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?