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【もののふ椿🌺本の紹介】千世さんの『奥の枝道』シリーズ(其の一)

いわゆる「歴女」である千世ちせさんは、これまでkindleで4冊の著書を出版されています。

私は先日4冊目をダウンロードしたのですが、つのだこうじさんの投稿をみて、そういえばまだ1冊目を完読していなかったことを思い出し😅、せっかくなので読み直して感想を書くことにしました。

▼子育てサークルにみる大阪商人のDNA

まずは、千世さんが歴女サークル「レキジョークル」を設立した経緯について。子育てやママ友同士のつきあいの大変さは私も身に覚えがあるので、うんうん大変だよね~と共感しながら読みました。

子育てサークルに入り、幼稚園の入園グッズのフリマに参加したものの、その品ぞろえに満足できなかったため、翌年は自分たちで入園グッズを作ってフリマを開催……へえ、行動力あるなぁ😮

しかも入園グッズは幼稚園ごとに微妙に異なるのですが、幼稚園や性別ごとに作ってセット販売して大好評だったとか。なんという、消費者の目線に立った販売戦略!! 私はここに、大阪商人のDNAを見た気がしました😆(←千世さんは大阪出身)。

その後、気の合うママ友を集めて歴史サークルを作ったそうですが、私など、それだけですごいなあと思ってしまいます(ドロドロした人間関係が怖くて、あまりママ友と個人的なつきあいをしなかったので😅)。それぞれが自分の意思で行動でき、それでいて協調性のある人を集めたそうで、人間性を見抜く眼力もさすがです。

▼タイトルにもなっている松尾芭蕉

と、ここまではあまり歴史と関係のない話ですが、歴女サークルを結成し、いよいよ本題の歴史巡りが始まります。最初は、本書のタイトルのもととなった松尾芭蕉の『奥の細道』から。

夏草やつわものどもが夢の跡

などの俳句は有名ですが、どんな人だったか私はほとんど知りません(歴史オンチなもので💦)。

松尾芭蕉が40歳をすぎてから旅をして、各地の風土に触れて俳句を詠み、51歳(若い!)で没するまで、千世さんは地図付きで芭蕉の足跡をたどります

芭蕉のように各地の風土に触れて、その歴史を思い、当時の人々の気持ちを想像する。歴史ロマンは尽きません✨

▼司馬文学の面白さに目覚める

千世さんが司馬遼太郎にハマったのは、小学生の頃、祖父母の家で大河ドラマを見たのが始まりだそう。子どもの頃の体験は大きいなあ。うちの実家や祖父母の家でそういう習慣があれば、私も歴史好きになったのかもしれません。
ちなみに、私が初めて大河ドラマを見たのは、なんと一昨年の『麒麟がくる』が初めて。遅すぎるデビューです😅

千世さんはサークルの仲間と一緒に、東大阪市にある司馬遼太郎記念館を訪れますが、これがもう楽しそうで😆 推しがいる人生っていいなぁ。
その後のランチタイムでも、歴史話に花が咲いていました。

▼なぜ大阪に五代友厚像が多いのか?

そうそう、五代友厚像の話。千世さんのnoteの記事にも書かれていましたが、大阪市内には全部で6つあるそうです。

五代友厚について、私は昨年の大河ドラマ『青天を衝け』で初めて知りました。薩摩藩出身で、幕末にヨーロッパに留学し、帰国してからもうまく立ち回った優雅な感じの実業家という印象でしたが、大阪が東京に次いで第二の都市になったのは、五代が経済の基礎を築いたからなんですね。

大阪にとっての恩人だからこそ、こんなに像が多いのかと納得しました。

あと印象的だったのは、大阪にかけられている橋の大半は、商人が自腹でかけたものだということ。太っ腹だなあ。橋をかければ当然、人の往来が増えて商売もはかどるでしょうから、きっと損して得取れの精神だったんでしょう。

▼旅は気の合う仲間と一緒がいい

千世さんの文章は、史跡巡りやそれに関する考察の合間に、ママ友とのたわいもない会話やおいしいランチといった要素が入ることで、軽妙な味わいの楽しい紀行文になっています。

私もルーツ探しの旅に出るとき、同行者がいる場合もありますが、こんな風に気の合う友達と旅に出るのは楽しいだろうなあ。

また、私は中高と大阪の学校に通っていましたが、家と学校の往復だけで、あまり大阪の町を歩かなかったので、本書であらためてその魅力に気づきました。今度大阪に行ったら、本書で紹介されたスポットを訪ねてみよう。

kindleって文章だけでなくカラー写真も載せられるのもいいですね。私もそのうち出版してみようかな。

というわけで、皆さんもぜひ千世さんの作品を読んでみてください。
もののふ椿でした🌺✨

(おしまい)

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