文学フリマ東京35・イベントレポート #菖蒲ノ庭
2022年11月20日に行われた、文学フリマ東京35に出展しました!
ここに当日のレポートを刻もう。
出発
今回は、金曜日の夜から東京に遊びに行きました。全国旅行支援、旅費も安くなるしクーポン貰えるしホントHAPPY。ありがたかった。
土曜日は高円寺の古着屋さんなどを回ったよ〜! ちなみに月曜日は冨樫義博展に行きました。まじでよかった。お付き合い頂いたひとびと、ありがとう。
会場入り・設営完了
さて、前回の反省を踏まえ、当日は早めに集合したおかげで設置もラクラク。ちゃんと早めに行くって、だいじだなって思いました。笑
新刊の #境界アンソロ #星座短歌 をはじめ、委託の #読書三余 アンソロジーなどもあり、ゴージャスなブースになったのでは。ただ、もうちょっと立体感があるブースにしてもよかったかな。
イベントの模様
前回(リンク)のイベントと比べると、思いのほか落ち着いた運営が出来た。これには幾つか理由があると考えている。
まず、来場者数を見ていきたい。出展者/来場者合わせて7,445名は過去最高の数字だ。前回は5,482名(第三十四回)。これまでの最高人数は6,044名(第二十九回)で、それらを圧倒的に上回った。しかし、今回は文学フリマ東京史上はじめての第一・第二展示場を合わせた二会場開催。
巨大な会場をうまく使ったため、ひとは分散され、通路も(特に第一は)比較的広く、回遊しやすい環境が生まれていた。これはかなりよかったと思う。おかげで、随分とゆとりをもって運営をすることが出来た。
次に、当サークルの状況について整理しよう。当サークルは、新刊二冊、委託新刊一冊を抱え、比較的充実した本棚状況にあった。
前回はかなり混み合ったエリアに配置されていたこともあり、多少なりとも周りへご迷惑をおかけしたのではと心配していたが、今回は壁際の配置で通路もゆったりとしており、落ち着きのあるいい運営が出来たのではと思う。今回も協力して頂いた作家の皆さまに感謝申し上げたい。
感想+今後に向けて
ただ、少しばかり反省点もある。
上記のような恵まれた状況下にありながらも、(サークル単独分での)過去最高の売り上げが達成出来なかった点だ。ただ、委託頒布も含めれば過去最高の売り上げとなっており、感謝しかない。考えてみると、合計70部ちょっと売れているので、ちっとも悪い状況ではない。
あえて贅沢を言わせて貰うならば、という話だ。今回も本当に、皆様のお力を存分に感じられた。
とはいえ、落ち着いた運営が出来たということは、≒お買い上げくださった方が少なかったということでもある。(決してひとが来てないということはない。むしろかなり盛り上がっていた)その原因について、改めて把握していきたい。
ひとつは「レア感」である。
春に出展したばかりということもあり、(さらに昨秋も私は行けていないもののほぼ同メンバーで出展・運営している)レア感が薄れた。継続して出展することのデメリットのひとつであるが、これはマンパワー不足(私自身の付加価値の減少)によるものだったかもしれない。
今回は「菖蒲ノ庭」の本は通販でいいかー、となってしまったのかも。価格も少し高めではあるので、付加価値をどうつけてゆくか、が課題のひとつとなるだろう。
また、「当サークルをまったく知らない方」への訴求力がまだまだ低いことも感じた。アンソロジー本そのもののクオリティは高かったものの、立体的な設営をはじめとしたブースとしての演出力、適切なポップやわかりやすい広告、事前周知の徹底など、もっと出来ることがあったのではなかろうか。そこでラクをしてはいけない、ということである。
また、今回の文学フリマ東京は、とにかく規模が大きかった。有名なプロ作家が多数参加しており、芥川賞作家や著名な歌人など、とんでもなく勢いのある方々が運営されているサークルもたくさんあった。それら素晴らしい創作者の本が多数頒布されているということは、まったく知らないサークルの本を買う予算・余裕がないということでもある。
会場が広すぎて購買判断能力の高さが求められることもある。二度三度巡る労力が大きく、一度逃せば再訪の見込みが立ちにくいためだ。規模が大きいこと=全員がHAPPY! とはならないわけだ。
もちろん、これは有名作家さまがたの責任ではない。文学フリマ運営の責任でもない。文学フリマは非常にいい方向に向かっていると感じる。これはひとえに私の力不足である。
アンソロジーをたくさん編集し、多くの方と繋がりをつくり、いい日々を過ごさせて頂いてはいるが、まだまだサークル運営力での力不足を感じるところであった。
また、会場を駆け足で回り感じたことは、本当に面白そうな本が多いということ。ポップや設営、本のデザイン能力が高いサークルがめちゃくちゃ多いのである。改めて感動してしまった。文学フリマ、スゴいぜ。
もちろん、当サークルもデザインには自信がある。中身にも自信がある。しかし、他と同じ水準では全く知らない方にアプローチ出来ないのだ。それくらい、周りの方々のレベルも上がって来ている。新規参入者には多少厳しいところも出て来るだろうが、まずは自身の基準を更に引き上げる必要があると感じた。
以上のように、今後の活動に向けて、勉強になることが多い一日だった。
課題があると、まだまだ成長出来る。そこは素直にうれしいことである。
改めて、当サークルの運営に関わってくださった方々に多大なる感謝を。特に運営をいつも手伝って下さっている鉈手ココさん、黄間友香さんにはことさらに感謝を。そして、隣接して頂いた千羽稲穂さん、酒田青さん、ささやかさんにも深く感謝申し上げたい。
それから、アンソロジーに寄稿してくださった方々、会場にお越し頂いた方々、通販で本をお買い求め頂いた方々、皆様がたに改めて感謝申し上げたい。
本当にありがとうございました。
さて、当サークル「菖蒲ノ庭」は今回の文学フリマ東京35をもって活動休止となる。しかし、今後は私、ささもも個人ではなく、「出版社」としての活動・出展などを目指すつもりだ。
より快適な運営へ、より多くの方の目に留まる運営へ、やることは山積みだ。楽しみだね。登る山は険しい方がいい。滑落さえしなければ。私はまだまだ登っていける。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
【今回のラジオ】
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第17回(開催前)のラジオです。
第18回(開催後)のラジオです。
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