![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/94899964/rectangle_large_type_2_c1661d278d82e226544bef2b9efd3697.jpeg?width=1200)
#130 ディノ・チアーニが弾く ベートーヴェン ピアノソナタ第1番
まず、先に言わなくてはならいことがあります。
この録音は、ハンディなテレコでとったような貧弱な音です。一般的には「とても悪い音」といわれるような音です。ホールの鳴りがふんだんに入っていてピアノが遠く聞こえます。
でも、僕は、この録音を好ましいと思っています。クラシックの演奏というのは、最終的には「どのように耳の届いているか」ということが大切で、それが十分によくわかる録音です。そして、それが、チアーニの演奏は、「めちゃくちゃ聴衆に届いていた」というのがよくわかるのです。
第2に、 #ディノ・チアーニ は、32歳で交通事故で亡くなっているイタリアのピアニストで、一般的な知名度はありません。 #コルトー に師事したそうです。
第3、いままで「ランキング」をつけるために、原則「盤単位」で取り上げていましたが、それをやめ「曲単位」で取り上げようと思います。そう思わせてくれたのが、このチアーニなのです。
「盤単位」で取り上げてしまうと、このエントリーも「ベートーヴェンピアノソナタ全集」として1回で終わってしまうことになります。そうはさせない。チアーニの演奏は、それぞれの曲に語りたくなるほど、魅力的な演奏ばかりだからです。
ベートーヴェンのピアノソナタ第1番、ベートーヴェンの初期の作品ということで、必要以上に「ライト」に惹かれたり、情緒面はおいておいて、その音楽的なトリックを目立たされるように弾かれることも多いですが、チアーニは、これを「悲愴ソナタ」と同様のパッションと情緒の発露として弾いています。とても素敵です。
チアーニは、ベートーヴェンのソナタを、本当にワクワクしながら弾いているのがわかります。どこか「お仕事」を感じさせてしまう、全集が多い中、異彩を放っています。ぜひお楽しみ下さいませ。
しかし、「よく伝わる」録音だなぁ。
#日記 #コラム #スキしてみて #音楽 #音楽レビュー #クラシック #名盤 #名盤紹介 #毎日更新 #毎日note #note毎日更新 #毎日投稿 #買ってよかったもの
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?