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行動分析学memo⑥

最後は、自分の気になったワードを残して終わりにしたいと思います。

よいリーダーシップ
ヨットレースのチームにおいて、よいリーダーシップとそうでないリーダーシップについての例がある。Aチームのリーダーは、メンバーへ指示を出し
て、ほぼ同時点で行動観察を行う。メンバーが実行するか見守る。実行されたら、更に遂行に対して直ぐにフィードバックをする。指示通りであれば、OKを出し、指示通りでなければ、修正をさせた。一方でBチームのリーダーは、指示を何度も繰り返した後、しばらく経過した後でメンバーの様子を見に行き、フィードバックをした。また、Cチームのリーダーは、指示のみで観察もフィードバックもしなかった。
 感の良い方は既に推察が出来ていると思うが、上記のAチームの支持に対しての遂行率は、非常に高いものであった。指示に対してメンバーは、嫌子消失の随伴性から「はい」と返事をする。「はい」と返事をしなかった場合に咎めれれる、叱責されるなどの嫌子を消失させたいからである。
 指示→観察→フィードバックを1セットとし、短時間で行うことがよいリーダーシップに繋がる。

具体的な指示(行動的翻訳)
とあるプールにおいて皮膚がんを予防するキャンペーンの呼びかけを行っていた。このときに呼びかけをして有効であったのが具体的な指示である。「皮膚がんの予防しましょう」という抽象的な呼び掛けではなく、「プールサイドでは日陰に入る」「顔が日陰になるようなつばのある防止をかぶる」「上半身はTシャツを着る」「サングラスをかける」「SPF2以上の日焼け止めローションを塗る」といった5つの指示であった。抽象的な呼びかけとの比較実験では、具体的な指示をしたほうが実行されやすかった。

シェイピング
とある棒高跳びの選手の例がある。フォーム上の欠点があり、助走をしてポールを地面に突き立てて空中にジャンプする際に、ポールを持った腕を完全に伸ばしきるきることができない。選手自身も承知はしているが、なかなか克服できずにいた。
 そこでバーのところにビデオカメラを設置し、1センチきざみで計測できるようにした。またバーの部分にはフォトセンサーを取り付け、腕の高さが一定以上達しなかったときはブザーが鳴るようにした。
 初めのうちは50%の割合でブザーが鳴ったが、毎日繰り返すうちに90%の確率で基準値を達するようになった。基準値を5センチ上げて、同じ手続きを繰り返す。最終的には、22センチ上げることができ、バーを越える記録も伸ばすことが出来た。これらのプロセスをシェイピングと呼ぶ。
 勉強を全然しない子どもや仕事が上手くいかない大人に対しても、最初から高い目標を押し付けて挫折させるのではなく、少しずつ目標を達成し、達成感を味わいながら最終目標に到達するのと、いずれかを選ぶのは行動分析学の領域からは、外れてしまうが考えてもらいたい内容である。
シェイピングには、三つの秘訣がある。
①「即時強化」
目指す目標を達成したら、間髪入れずにすぐに強化する。タイミングが何より重要で、タイミングが遅れてしまうと、予期しない行動を強化してしまうことがある。
②「目標は少しずつ引き上げながら上げること」
ハードルを急に高くしてしまうと、当然のことながら、挫折の可能性が高くなる。
③「挫折したときの対処の仕方
あるところから先に進まなくなることはよくある。そのようなときに、繰り返しさせてみて出来ればそれで問題ないが、何度やっても難しい場合は、目標を少し下げるか、1つ前の段階に戻り、そこで練習をさせることである。

最後に少し具体的な例も併せて記載したが、これは教育や仕事の面、スポーツにおいても通じることが多くあるのではないかと思う。
これまでの6つの記事は、あくまで自分の備忘録として記載したものでありますが、読んでいただいた方の微力になれたら幸いです。

ありがとうございました。

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