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旅から眺めるエコ②:詰め替え、量り売りの店
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ベルガモの街は、丘のふもとにある駅を中心とした新市街・チッタ・バッサ(低い街の意、ベルガモ・バッサとも)と、世界遺産である丘の上の城壁都市チッタ・アルタ(高い街の意、またはベルガモ・アルタ)とに分かれている。ガイドブックに載り、主に観光客が訪れるのは主に旧市街チッタ・アルタの方であるが、夕方駅についた後、宿泊したホテルのあった新市街を散策してみると、かわいいカフェや、セレクトの本屋、ギャラリー、などこだわりのありそうな、個人の店が点在してなかなか楽しい。(ただし、地方都市なので、土曜でも19時には店が閉まって閑散としているが…)
その中で一軒、量り売りで食品や洗剤を売る店があったのふらりと立ち寄る。旅行者なので、食品や消耗品は必要ないが、こういう店ではたいてい、オーガニックや環境に配慮した製品が売られていて、どういうものがあるのか気になる。また、植物由来の化粧品が大好きなので、知らない製品を発見するのも楽しみなのだ。
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全部イタリア語なので、よく分からず、化粧品かしらとパッケージを凝視していたら、サプリメントだった。声をかけてくれた、若い女性の店員さんに顔用のクリームを探していると伝えると、売り場に案内され、それぞれの違いを説明してくれた。
色々試している間は放っておいてくれるが、質問には丁寧に答えてくれる、フレンドリーな接客だ。瓶のデザインも好みで、できることなら全種類欲しいくらいだが、トランクと予算の都合で厳選の末、瓶入りのクリームとリップクリーム、バータイプ(石鹸タイプ)のシャンプーを購入。会計しながら「空になった瓶を瓶を持ってくると、次から割り引いた値段で中身を充填できますよ」と教えられた。化粧品の瓶の再利用!これこそずっと求めていたものだ。
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現在日本で、瓶入りの化粧水やオイル、下地などを使用しているが、リフィルも、瓶の回収もない。また最近ボディオイルを買った店で、瓶の回収を始めたとあったので問い合わせてみると、回収しているのは化粧水だけで、洗浄コストのかかるオイルは受付けていないという。メーカー側からしたらコストも大事だろうが、購入者からしたらお金を出して瓶を買って、その後お金を払って資源ゴミとして捨てているのだ。
店のシステムに感動して、「写真をとらせてもらってもいいですか?」と思わず声をかけた。日本でももっとこういう店があればいいと常々思っているが、まだ少なく、ブログで紹介したいと。店員の女性は少し驚いたようだったが「そうですね。イタリアでもまだまだ少ないだですが、今後この手の店のもっと増えるべきだと思います」と応じてくれた。
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このお店で他にも、数種類のキャリアオイル、エッセンシャルオイルをはじめ、ミツロウやクレイの量り売りもでき、自分でケア用品をカスタマイズできるようになっていた。また洗濯や食器の洗剤も、自分で容器をもってくれば必要な分だけ購入できる。夢中で写真を撮っていると、これまで「我関せず」だったもう一人の店員がやってきて「SNSに載せる際はぜひハッシュタグでお店の名前を入れてください」とのことだった。はいはい、インスタに載せる時、ハッシュタグつけますよ。
「軽い店」を意味するNegozio Leggeroは、イタリア初の環境配慮型のチェーンマーケットで、1500のパッケージレスの商品取り扱いがある。
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上記のようなエコな店は年々増えているし、旅での楽しみの一つになっている。エコな店というのは非常にざっくりとした表現だが、例えばオーガニックの食品や製品を扱っている。環境に配慮した製品を扱っている。パッケージレスの販売など。
今回の旅ではイタリアとフランスを訪れたが、飛行機の中のプラスチックレス推進といい、環境対策がスピードアップしているのをいつも以上に感じた。それは、政府主導で進めている面もあるし、個々の意識の高まりが日常での選択やアクションに反映されているのもある。そういった変化の中で店が増えているためか、店構えや働いている人の感じも自然で、うまく社会の中に溶け込んでいる。また、価格面でも割高ではあるが、他の製品と比べてそれほどの開きもなく、選択肢の一つとして手に取りやすいことも大きいように思う。「エコ」や「サスティナブル」がブランディングの手段でなく、人々の選択として根付き、機能しつつあるのを、街を歩きながら感じた。
エコな選択は、旅するたびに増えているなと感じる。
店に限らず、前回挙げたリサイクルデニム、テイクアウト用のスプーンやストローのプラスチッキから木材、紙への置き換え、プラスチック包装の禁止…我々がぐずぐずやっている間に、向こうはさっさとやってしまったという感じ。例えば、これまでのプラスチック素材が全て木やパルプに置き換わってしまったら、その材料はどこから来るんだろう…と思わずにはいられない。でも、とりあえずはやってみた。やりながらまた改善していけばいいではないか。そんな流れを感じる旅でもあった。
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