見出し画像

夢を叶えたお酒 #書もつ

カンパーイ!

サムネイルからそんな声が聞こえてきそうです。

ビールがおいしい季節になりました。数年前までは、暑くなってくる時期にそわそわする人たちがいて、職場ではビアガーデンだとか、暑気払いだとか言われていました。それももう遠い昔になってしまったようで・・。

僕はお酒が飲めないので、そういう場には行きませんでしたが、お酒で盛り上がる人たちが仲良くなるのは羨ましなぁと思っています。

あまりお酒に詳しくないので、細かく知っているわけではないのですが、いまは日本でいろんなお酒が造られているのですね。

日本酒だけでなく、ウイスキーやワインなんてもはや伝統になっていますが、クラフトビールは、小規模な施設でも造れるからか、いろんな場所にあります。きっと法律も変わっていて、いろんな人が作れるようになったのかも知れません。

キッシュが好きな人が、キッシュを作りたくなる(僕のことです)のと同じで、お酒が好きな人はお酒を作りたくなる・・ものでしょうか。

毎週木曜日は、読んだ本のことを書いています。

風のマジム
原田マハ

社内ベンチャーとか、女性起業家という言葉がまだ広く認知されていないころ、沖縄のある会社で始まった企画に、その会社で働く女性が手を挙げたのが始まり。地域の知られざる底力と、人との出会いの大切さ、そしてお酒の美味しさが伝わる、そんな物語でした。

この物語を読む少し前に、テレビ番組でこの人のことを紹介しているのをみていました。沖縄に住む方が、あるお酒を作ることを目指し、その醸造所を作った場所もとても夢のある場所だった・・という話題。何年もかけて、夢を叶えた人の話は、心を打つものがあります。

読み始めて、すぐにその人のことだ!とわかり、あとはテレビで観た内容を思い出しつつも、この作家のスピード感のある世界に入り込みました。

海外から輸入してくるもんだと思っていたお酒が、こうして日本国内で作れることも驚きでしたが、何より沖縄という地域の明るさも羨ましいし、そして夢に向かって走る人には、ちゃんと誰かが見ているんだなぁという励ましをもらいました。

同じ時間を過ごしていても、お酒が飲める人は、いろんな種類が試せるからいいなぁなんて思います。

ここに出てくるお酒は、アルコール度数が強いとされているので、おいそれと味見ができませんが、チャンスがあれば、せめて舐めてみたいですね(笑)

物語で、お酒の原料として登場するのがサトウキビでした。子どもの頃、母の田舎から送られてくるサトウキビをかじったことがありました。素朴な甘味は、すぐに消えてしまうのですが、独特の食感が好きで、何本も剥いてもらいました。祖父が製糖工場で働いていたということもあって、サトウキビは身近だったのです。

口の中に広がる甘味が、どうやってお酒になるのか想像もつかないのですが、この作り手の思いがこもったお酒はきっととても美味しいのでしょう。


読書メーターに書いた感想(ネタバレ注意)

この話、知ってる!最初のページでわかった。沖縄産のサトウキビでラム酒を作るという夢を叶えた女性の、明るい物語だった。

この作者にかかれば、現実も虚構も織り混ぜた、華やかな作品が出来ると分かっているし、そもそもこの女性が成功するのも知っている。

なのになぜだか新しくて温かい気持ちになる。
読んだらラム酒が飲みたくなるって言ってみたいくらいに、酒を楽しめるようになりたい。



きっとサムネイルのように、出来立ての”作品”で乾杯したのでしょうか。とても爽やかなイラストですね。infocusさん、ありがとうございます!サムネイルを作ってもらって、お送りいただいたメールを確認したとき、いつもあんな気持ちです。

#酒 #夢 #沖縄 #推薦図書 #作品 #方言 #挑戦 #女性 #キャリア

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,454件

最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、子どもたちのおやつ代に充てます。 創作大賞2024への応募作品はこちらから!なにとぞ! https://note.com/monbon/n/n6c2960e1d348