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冬に気をつけたい3つのこと


雪もちらつく寒い冬、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

新種のウイルスに支配された2020年は、「健康」を特に意識する1年になりましたね。「できるだけ日々の生活に留意して健康を保とう!」「免疫力を高めたい!」そう考えた人も多いのではと思います。

私は、「健康」への意識の高まりから今年は漢方養生指導士の資格を取得しました。日々の生活習慣を少し意識し健康を促進すること(養生すること)で、生命力、自然治癒力が高められるといわれています。これが漢方で最も重要とされている考え方だそうです。

今日は、漢方養生指導士の知識も活かした「冬に気を付ける3つのこと」をご紹介します!





その1「首・足首・手首の冷えに注意する」

季節問わずですが、冷えは体に良くないということはよく言われていますよね。その冷え対策として、首・足首・手首を温めるといいということは有名な話かもしれませんが、やはり大切なことです。血流の多い血管(動脈)がその3つの首の皮膚の近くを通っており、そこを温めることで全身の血液が温まり体もぽかぽかしてくるのです。ちなみに、首・足首・手首に加えて4つ目の首、くびれ(お腹)も温めることで体の代謝がよくなるようですよ!(参考:クイズで学ぶ!「4つの首」を温めて冷え知らずのカラダを手に入れる!|特集記事|月刊 元気通信|養命酒製造株式会社 (yomeishu.co.jp)

また、特に体が冷えやすい冬は、シャワーではなく、湯舟に浸かりましょう。入浴は「温熱効果」「浮力効果」「水圧効果」があると言われています。(参考:「お風呂・サウナで健康になろう!」① ~基本の入浴法~|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる)お風呂あがりは、湯冷めしないように先ほどお話した3つの首もしっかり温めておきましょう。


入浴時には、保温効果を高めてくれる入浴剤を入れることをお勧めします。

個人的には、リラックス効果もある「クナイプ グーテナハト バスソルト」の ホップ&バレリアンの香りがお気に入りです。グーテナハトとはドイツ語で「おやすみ」という意味らしいのですが、その商品名のごとく、よく眠れる気がします。(個人の主観です)

また、参考までにお風呂のおすすめの温度についてもこちらでご紹介します。自分の体と心のコンディションに合わせて温度も調整してみてくださいね。

普段の入浴、イライラしていると感じる日、緊張がほぐれずストレスが溜まっているとき
38℃~40℃の湯舟に20分~30分程度

精神的に落ち込んでいるとき、朝、目をスカッと覚ましたいとき
→41℃~43℃の湯舟に3分~10分程度






寒いと体を小さくしてみたり、なかなか活発に動けなかったりすると思います。それによって、血行が悪くなり末端冷え性になったり、新陳代謝や免疫力の低下につながったりするので、冬は様々な病気が悪化しやすいのです。持病をある方は特に気を付ける必要があります。体を冷やさないように十分配慮をしてみてください。また、冬は暖房をつける人も多いと思いますが、それによって汗をかいて体が冷えたり、「気」を消耗する場合もあるので気を付けてくださいね!


その2「黒い食材・塩味・辛味を意識した食事を心がける」

冬の寒さは生命エネルギーを蓄えている「腎」に大きな負担をかけます。(※ここでの「腎」は臓器そのものを指すのではなく、もっと広い範囲の組織機関の働きを指します。例えば腎の機能として、泌尿器系を担う他、生命維持機能なども「腎」の働きに含まれています。)
その腎をいたわるのが「黒い食材」「塩味の食材」、体を温めるはたらきがあるのが「辛味の食材」です。具体的にどうような食材を食べればいいのかをご紹介します。

黒い食材:黒キクラゲ・黒豆・黒米・黒糖・ひじき・わかめ・こんぶなど

塩味の食材:昆布・ひじき・海苔・魚介類など(火を通して食べる)

辛味の食材:だいこん・生姜・ネギ・ニンニク・胡椒・シナモン・唐辛子など

上に記載した3種の食材が「腎」を労わってくれるのでぜひ冬に食べてほしい食材にです。
また、これらの食材の他に根菜類を温かく調理して食べることで、冬に必要なエネルギーを得ることができます。野菜スープ、お鍋、おでん、煮物など冬のド定番!のような体が温まるお料理は、そのまま冬の養生になります。お料理をしない人も、既製品などに少し工夫をするだけで大丈夫。インスタントのお味噌汁に七味を振りかける、ごはんに黒ゴマや海苔をかける、トーストにシナモンシュガーをかけるなど...ちょっとした簡単なひと手間が冬の養生になりますよ。ぜひお試しください!



その3「朝は日の出を待ってから起きる」

みなさんは、毎朝、日の出前に起き上がっていませんか?冬は極力エネルギーを使わず静かに過ごした方が体に負担が少ないと漢方の世界では考えられています。朝日が昇ってきた頃に体を起こすことがよいとされているのです。

冬には、植物が枯れて、動物たちは冬眠します。私たちも同じく地球上で暮らす生き物なので、むやみに気持ちや考えを外に出さず、心静かに暮らすことを心がけてください。余計なエネルギーを使うことなく、春に向けて心と体のエネルギーを蓄積しておくことが大切です。

しかし、中には職場が自宅と離れていたり、職種によっては日の出を待ってから起きるということが難しい方もいるかと思います。
この「日の出を待ってから起きる」というのは、エネルギーを春に向けて蓄えることが目的です。ですので、そのエネルギーを他のタイミングで蓄えることができていればいいのです。例えば、無理なダイエットはしない、新しいことを積極的に始めない(春ごろの始動を見据え、ひそかに準備を進める)など、極力体を労わりながらの生活を心がけるといいでしょう。


とは言いながらも、最近朝活を始めた私は日の出の前に起きてしまっています。暗くて寒い中で起きるのは正直しんどさもあり、エネルギーをかなり消費しているなと感じてはいますが、「仕事前に朝活をした!」という達成感が一日の心の余裕を生むことに気付いてしまったからです。また、心の余裕を持つことで、ストレスがたまりにくくなったように思います。

冬の養生を意識することも大切ですが、自分にとって何が一番リラックスできて、毎日を機嫌よく過ごせるかを、ぜひみなさんも研究してみてくださいね。


今回は、冬に気をつけたいことを3つご紹介しました。

①「首・足首・手首の冷えに注意する」
②「黒い食材・塩味・辛味を意識した食事を心がける」
③「朝は日の出を待ってから起きる」

少しでも、日々の生活習慣の中で参考にしてただけると嬉しいです。


余談ですが、儒学者の貝原益軒さんは、食べすぎを慎んだり、運動、休息、栄養を過不足なく生活して、寿命50歳といわれた江戸時代に84歳まで生きました。さらに83歳の時に漢方医学に自らの体験と知識を加え「養生訓」という健康指南書を書いています。
私たちも貝原益軒さんのように日々の養生を少しでも意識することで、健康に長生きできるのではないかと思っています。

いきなり食事や生活リズムを変えることは難しいですが、少しずつでも継続しながら意識していくことで習慣化できるといいですよね。どうか無理のない範囲で、外敵に負けない「強い体」を手に入れていってくださいね!

漢方養生指導士 うみ



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