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雑文集 #2

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雑多な文章の集積の二個目です。
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#読書

雑文 #287 丸まって、伸びて

雑文 #287 丸まって、伸びて

休みの日にほとんど出掛けなくなって、どれくらい経つのだろう。

どんどん、どんどん、外に出るのがいやになってる。

もとからそんなにお出かけ好きのほうではなかったけれども、それでも、あんまりである。

たとえば家から一歩も出なかった日があったとして、去年とか一昨年とかなら「ゆっくり休めたー」と思えてた気がするし、「映画三昧して楽しかったー」「集中して料理(とか読書とか)できたー」「じっくり音楽が聴

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雑文 #247 村上春樹の「猫を棄てる」

雑文 #247 村上春樹の「猫を棄てる」

村上春樹氏のエッセイ「猫を棄てる」を読んだ。

出版から一年経った。私は新刊が出れば飛びつく春樹ファンなのに、手を出せなかったのはタイトルのせいだろうか。それとも「父親について語るとき」というサブタイトルのせい?

いや、私は最近趣味に前のめりにならない。以前のように、速く濃く吸収しようとがっつかない。なんか、クールだ。それも自分にとっては変なことなのだけれど。

とにかく、出版から一年以上経って

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雑文 #214 雨と読書

雑文 #214 雨と読書

土日に連休ってほんと久しぶりです。
といっても、雨、雨、雨…
いいんですけどね、出掛けないから。
外が雨なのを歩くのはきらいだけど、出掛ける用事がなく雨音を聴きながら家にいるのは好きです。

サマセット・モームの「雨」っていう小説を知ってますか?
私はなんであれにあんなに衝撃を受けたんだろう。とにかく好きでした。とにかくオチがすごかったんです。モームはすごい語り手だと思いました。

流れるように本

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雑文 #156 そして私は読書ができなくなった

雑文 #156 そして私は読書ができなくなった

久しぶりの投稿です。
雑文にタイトルを付けることにしました。

私はいま旅行に行きたい。
というか環境を変えたいです。
言うまでもなく、いまはそんな時期ではありません。

小学三年生から仲の良かった友だちは幼馴染と言っていいでしょう。

その幼馴染は、高校を卒業してからずっと東京に住んでいましたが、5年ほど前に福岡に移住しました。
向こうに転勤とか結婚とか、そんな理由はなく、ただ「九州が好きだから

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雑文 #136

雑文 #136

「信じられない」という気持ちはあまりなかった。チケットが当選した幸運もさほどかみしめることなく、私はその日早めに新宿へと向かった。

秋田で観ることのできない映画を観た。『トレインスポッティング2』ー前作『トレインスポッティング』の20年ぶりの続編だ。
私は『トレインスポッティング』が好きで三度ほど観ている。気に入った映画は何度か観直すのだ。中年になったろくでもない彼らは、やはり同じくろくでもなく

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雑文 #133

雑文 #133

今月末、村上春樹氏と翻訳家の柴田元幸氏のトークイベントが東京の紀伊国屋サザンシアターである。

紀伊国屋サザンシアターは調べたら300人ほどしか入らないホールで、トークイベントが行われるのは全国で東京のそこだけ。で、村上春樹氏はなかなか日本の読者の前に顔を出さない。

だから…
無理だと思っていたよ。
無理だと思いながら、東京の妹の名前で二名、私の名前で一名、申し込んでおいたよ。

そしたら…

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雑文 #122

雑文 #122

村上春樹の新作『騎士団長殺し』を昨夜読み終えた。

まだ内容自体には触れないでおくけど言いたいことはたくさんある。

一方で私はこの作品に関して他人の感想をとくに知りたくない。だから見ていない。絶対知りたくないわけでもないけど、自分の感想だけで充分だ。つまりとても満足しているということだろう。

最初の100ページを読んで、「キタ――(゚∀゚)――!!」と思った。

これを待ち望んでいたのだよ私は

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