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幸運に巡り合う人

パナソニックの松下幸之助は、面接の時「あなたは運が強いですか?」と聞くようにしていた。
そして、「強い」と答えた人を採用していたという。
この話を聞いてから、私は「私は運が良い」と言うようになった。
さすがに、何か嫌なことがあって すぐに思えるわけではないが、極力「運が良い」と言うようにしている。
昔の私は何かあるとすぐに「最悪だ、運がなさすぎる」と言っていた。
「運がない」と言っていた時の私は、本当に運がなかった。

「言霊」という言葉がある。
言葉には霊力が宿っていて、発せられた言葉通りに実現する力があるという考え方のことだ。
私は、言霊が存在すると思っている。
なんでもかんでも言えば叶うってわけでは、もちろん ない。
ただ、自分の発する言葉には、自分を洗脳する力があると思ってる。
宗教チックな話になってしまったが、そういう話ではないので安心してほしい。
つまり、人間は「誰の言葉を一番多く耳にしているか?」というと、自分の言葉なわけだ。
その自分が、多くのネガティブな発言をしていれば、当然ネガティブな思考に染まってしまうことになる。

だからと言って、急に無理にポジティブ思考になる必要もない。
ポジティブ思考になるために、良い言葉を発するわけではないからだ。
心の内と、発する言葉は違くて良い。
とりあえず良い言葉(「運が良い」など)を言って、自分の脳みそを騙す作業をする。
そして、とりあえず「自分はそこそこ良い状態なんだ」という自信を持たせることが大事なんだと思う。

「自分はそこそこ良い状態なんだ」と脳みそが思えるようになってくると、いろんなことに気づけるようになる。
心に余裕がないと、目の前の問題ばかり見て、まったくまわりが見えなくなってしまう。
いろんなことに気づけるようになると、本当に「自分は運が良い」と思えるようになってくるから不思議だ。
「私は不運だ」と嘆いている人の多くは、目の前の幸せに気づけていない。
その小さな小さな幸せに気づけない状態では、いつまでも不運なままだと、気づけない。

小さな幸せに対して「私は超幸せ!」なんて、無理に思う必要はない。
小さな幸せは、「小さな幸せ」と正しく表現して良い。
「これから大きな幸せにしていこう」と思えればとても良いが、思えなくてもかまわない。
ただ、そこに小さな幸せがあるということに気づくことが大事だ。
そうすると、感謝の気持ちが芽生えてくるし、いろんな人の優しさにも気づけるようになる。

感謝の気持ちがある人には、人が寄ってくる。
いろんな人が手を貸してくれるようになる。
そして、本当に運が良くなっていく。
運が良い人は、「気づけるから」運が良いのだ。

あなたなら、「私は不運だ。恵まれてない」と、ただ嘆いている人に、近づきたいと思うだろうか?
「うーん、めんどくさそうだから近づかないでおこう」と思うのが、一般的だと思う。
少なくとも、一緒にいて居心地は良くない。
居心地の良くない人に、手を貸してくれる人は、そう多くはないだろう。
単純な話、「好きな人と嫌いな人、どちらかしか助けられないなら、どちらを助ける?」と聞かれたら、多くの人が「好きな人」と答えるだろう。
(メンタリストDaiGoもそういうことが言いたかったんだと思うが、あまりに差別的になりすぎたのだろう)

前に、『「助けて」と言う人の多くは、差し伸べる手を求めているのではなく、エレベーターを求めている』と書いたことがある。
(『人生の転換点はいつなのか?』)
とても抽象的だが、本当にその通りなのだ。
そして驚くほど多くの人が、このエレベーターを求めている。
「私は不運だ。誰も助けてくれない」と言う人たちは、差し伸べられた手を自ら追い払ってることに気づいていない。

昔の私も、気づけていなかったときは、他人の手を追い払っていた。
だからこそ「あなたにはできるかもしれないけど、私にはできない」という言葉が頻出してたんだと思う。
他人の手を追い払ってることに気づいたとき、初めて人は救われると思う。

「助けて」と嘆いているから、「大丈夫?」と声をかけたとする。
そこで、あまりに多くの人が、平気で無視をする。
無視しようと思って無視してるわけじゃないのかもしれない。
余裕がなさすぎて声が届いていないのかもしれない。
しかし、「大丈夫?」の声に気づけなければ、いつまでも嘆くことになるのだろう。

手を差し伸べたとき、なかには逆ギレする人もいる。
私はもう、言われすぎて「この人は、まだ心の準備が整ってないんだな」と思うことができるようになった。
しかし、言われ慣れてない人は「じゃあ、もういいよ」と去っていくことだろう。
人が去っていけば、救われるものも救われない。
そして、本当に不運になる。

具体的に話そう。

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