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【お題応募】鉄道を歌った曲を何となく集めてみた。【#思い出の曲】

最近、鉄と言えば駅やら沿線やらで写真撮影に集まるのはいいが、乗客や沿線住民とトラブルを起こす迷惑千万な存在として悪名を売っている印象だ。おいらも、昔大阪へ向かって走っていた「銀河」という寝台急行が廃止になるとかで、残業した帰りの新橋で大騒ぎになっているのを見てびっくりしたクチだ。そこで一緒になって携帯(あの頃はまだPHSかw)のカメラを構える剛の者だったらまだしも、なんだあれは?と腰を抜かした側だったので、鉄ではないと自負している。無論、改心して自分も列車を追って連中に混ざる、なんて野望もない。最近はツイフェミや婚活BBAといった、一緒に飯も食いたくない化け物にうんざりしているが、鉄もそこに加えていい。昭和にはオタクが世間から嫌われたものだが、今は彼らがソフィスティケイテッドされ、空いた席に鉄が乱入している、そんな印象だ。

とはいえ、音楽と鉄道は何気に相性がいい部分があり、昔は何年かに一度国鉄の何かをテーマにした曲がヒットして、紅白歌合戦で歌われる、なんて関係でもあった。なので、よく歌詞にも登場するし、中にはミュージシャンであり大の鉄道ファンという「とんがりまくっている人」も出始めて、彼らを中心に鉄を題材にした曲をリリースしたりしていたりする。
この傾向が顕著になったのは、やはり向谷実の存在が大きいのだろうと思う。アーケイドでも大ヒットした鉄道運転シミュレーター「電車でGO!」の製作スタッフだったことは有名だし、今ではキーボードプレイヤーの肩書ではなく鉄の代表としてテレビへ普通に出ていたりする。彼の活躍で、音楽をやっていても畑違いの鉄であることを公表していいんだ、という空気ができあがったような気がする。
今ではこんな風に、更に新しいい仕事の分野を己で開拓しているようでもあるしねw


【向谷実】Beyond the Metropolis(Plus)【東京メトロ 東西線 発車メロディー】
https://www.youtube.com/watch?v=qF0FUI3r__0


で、今回は、このような意外な人が鉄の歌を歌っている、というケースを紹介していきたいと思う。はっきり言って「このジャンル」だと知らずに聞き流してきた曲もあるので、とても全てを網羅した上で、というわけではない。なので、あくまでも数ある候補の中で多々野親父が語れる鉄の歌を取り上げていくものだ、とご了解いただきたい。あれもあるぞ、これもそうだぞ、と言われても反応できないので、今のうちに失礼を謝罪しておきたいw

①真夜中の貨物列車 - スガシカオ
大好きなミュージシャンの一人。スライ&ファミリーストーンっぽいファンク色を90年代に復活させた「ワウを使いこなすセンスと切れのよさ」だけでなく、村上春樹も絶賛した作詞能力の高さ、斬新さでずっと追いかけ続けているアーティストだ。SMAPが歌って超絶ヒットとなった「夜空ノムコウ」の作詞を担当して名実共にメジャーの仲間入りをしたが、メロディではなく歌詞で、というあたりには納得するしかない。彼の詩世界は、どこかいつも刺さるものがあるのだ。
「真夜中の貨物列車」は、孤独に運ばれていくシチュエーションのモチーフに貨物列車を選んだだけで、別に本人が鉄道ファンだから、というわけではないと認識している(スガシカオと言えば、矢追純一フリークなUFOマニアである方が遥かに有名なのでw)。だが、歌詞で展開される主人公の心情は、いい歳こいた親父の胸にもいちいち突き刺さって来て困る。個人的にはスガ作品のベスト3に挙げたい名曲だ。このテーマで「あてのない願い」を歌う、うーん、スガシカオぉぉ、と言わせていただきたい。


真夜中の貨物列車 - スガシカオ
https://www.youtube.com/watch?v=ThQh7rVZMLo


②赤い電車 - くるり
そもそもこの曲を歌っているのがくるりだと知ったのが最近のことで、タイトルになっている「赤い電車」も、漠然と中央線のことを歌っているものだと思っていた。くるりというバンドの印象が高円寺や阿佐ヶ谷という感じで、そこを走る赤い電車と言われたら、誰だって「止まりゃしない特別快速」をイメージするに違いない。
だが、昨日youtubeでおすすめにこの曲の動画が表示され、何となくクリックしてみて色々間違っていることを知った。この赤い電車とは京急で、走っているのも空港線であることがわかった。
恥ずかしながら、実は横浜出身のおいらなのに京急との縁はそれほどない人生を歩んできた。赤い電車に乗った頻度なら、池上に住んでいた時代の方が遥かに多く、それも西馬込から乗る都営浅草線に赤い電車が乗り入れてきた時に、というケースばかりだ。横浜から横須賀中央へ行く時に京急、その程度の付き合いで京急とは何ぞや、と語るのもおこがましいレベルなのだ。
くるりは、はっきり言って岸田繁のワンマンバンドのような形態で、その時々の状況に合わせてメンバーを入れ替えるようなヒストリがあり、とてもじゃないが簡単にそれをトレースすることはできない。だが、岸田が元気であればそれで済んでいるとも言え、その岸田が大の鉄ということで、この「赤い電車」が生まれるきっかけにもなっている。彼らにとって初めての企業タイアップとなっているが、それも当時の京急の社長と岸田に親交があったからというのだから、部外者が多くを語るのも野暮というものだろう。
「赤い電車」はSEで、電車が走る音や、京急の名物だった「ドレミファ音」も使われていたり、と岸田が本当に鉄好きなのがわかるアレンジになっている。
でも、京急ってこんなにファンキーじゃないと思うぞ?w


赤い電車 - くるり
https://www.youtube.com/watch?v=Sz9obxNwphg


③桜木町 - ゆず
横浜の人間にとって、特に東横線の終点だった時代を知る者には、桜木町という地名に感じるシンパシーは格別のものがある。今は地下鉄化と共に元町・中華街まで延伸されているので、単なる通過駅のイメージしかなくなってしまい、街の様子も坂と東横線のガードが放っていた怪しさから、海へと広がるみなとみらいの近未来な感じに変わってしまった。
なので、どうしても曲として謳われる桜木町には、かつての姿をテーマにしたり、それを思わせる郷愁のようなものを訴えかけてくる作品が主になる。
で、真っ先に思い出すのは山崎まさよしの「 One more time,One more chance」になるのだが、ここでは伊勢佐木町でストリートライブをやっていたゆずの「桜木町」を挙げたい。ああ、二人で遊んでここまで帰り、更にバスに乗って家へかぁ、京急じゃないよね、青い横浜市営バスだよなぁ、なんて感じで、あの頃のティーンエイジャーの一日を思い出すことができる。横浜市民の魂にそっと触れてくる曲だと思う。神奈川県民だからと言って、誰もがサザンの曲みたいな青春を過ごしたわけではないのでね。


ゆず「桜木町」Music Video
https://www.youtube.com/watch?v=dgKocTADT0I


④いつか - 斉藤由貴
斉藤由貴はデビュー曲の「卒業」でも駅が歌われているが、あの曲は「木綿のハンカチーフ」と同じ「旅立つ彼を地元に残り見送る主人公」というシチュエーション。この「いつか」は主人公自身が駅から旅立っていく歌で、作詞を斎藤自身が担当しているだけに、色々と連想させるあれこれがある、という意味でファンには特別な曲となっているようだ。
92年にリリースされているということなのだが、記憶の限りで言えば、もっと以前に聞いていたような気もする。おそらく、歌詞に出てくる列車が蒸気機関車に引かれていることを連想させるので、そういう昭和な感じを勝手に抱いていたのかな、と思う。アイドルとしての斉藤由貴から女優や文化人?へスタンスを変えていく過程の曲でもあり、はっきり言って売り方を迷っているんだろうなぁ、と思わされた印象がある。どう考えても、この曲をシングルとして切ってくるのは辛いものがあるのでねぇ(アルバムの最後に入れるような曲なので)。作曲が山口美央子というあたりにも、時代を感じてしまう。
まぁ、こうして決意して列車に乗り故郷を離れた後、その選択は正しかったのか?というどうでもいいことを30年も経つと考えてしまったりもする。


斉藤由貴~いつか
https://www.youtube.com/watch?v=eFaxJx3k5SU


⑤「Mitsukyō」三ツ境のうた【MV】相鉄レコード #07
一応、営業距離が湘南台開業により「ギリで」クリアした、ということで大手の仲間入りをした我が相鉄だが、とにかくそれ以降はプロモーションに必死となっている。電車の色を「横浜ネイビーブルー」と呼んでいる濃紺一色に切り替えて、垢ぬけないイメージを一新しようと腐心しているし、「鉄道むすめ」というPR企画にも参加し、星川駅の名前からとった美少女キャラを登場させたりもしている。それに飽き足らず、・・・沿線住民には全然浸透していないのだが、各駅のテーマソングを作り、それを集めたCDを発売している。・・・まぁ、所詮は地方私鉄なのでJRのように駅それぞれに個性があるわけでなし、更にいえばそれぞれの街を印象付けるランドマークもないので、どの曲も似たような印象なのだが、ここではその努力だけは買い、我が三ツ境駅のテーマを紹介したいと思う。・・・語るべきものは何もないのだが。
とにかく、相鉄線にある26駅の歌を作るという「相鉄レコードプロジェクト」というタイトルも、今やDLで音楽を手に入れる時代にレコードを持ってくるあたり、狙い過ぎというか、あんたのセンスってそんなもんか、と言うべきかw
ネタ元は、Twitterに集まった声( #相鉄線のちょっといいとこ教えてください歌にします)だそうで、乗車時間と楽曲の尺を合わせているなど細かい配慮もされているとのこと。だからどうした、としか言えないのだがw
で、今回は久しぶりに三ツ境のテーマを聞いたのだが、どこが三ツ境?という感想は変わらずだw


「Mitsukyō」三ツ境のうた【MV】相鉄レコード #07
https://www.youtube.com/watch?v=kTkF0deXzRo


果たして、バリバリの鉄の諸氏に、響いた曲はこの中にあっただろうか?

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