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Lovely days,lovely place

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BL要素アリ。創作隊員のナムさん(ロロたんめん様方→https://note.com/tanmenturyturu)、セイヨウさんとカラトさん(なのはな様方→ https://n… もっと読む
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第三十九話

第三十九話

 ホテルグループ社長の親戚が結婚するらしい。今時珍しい盛大な結婚式をするようで、夏休み終わりかけの閑散期に、ホテルはなんとなくバタバタしていた。
 愛和はスイーツ関係が苦手なのを自覚している。なので自分からデザート部門の手伝いを名乗り出た。だがウエディングケーキに関わることになったのは想定外だ。
 五段ケーキの全側面に手書きでレース編みを描くことになっているのだが、それが本当に細かい。愛和はここ2

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第三十八話

第三十八話

先に読むべき、ロロたんめん様作、弥幸くんと睡陽ちゃんの前世話はこちら→「関係」

第三十八話

「星陽、股開きすぎだってば」
何度目かの千聖の注意を受け、星陽は座っている膝をしめる。
「ほら、星陽。さっさと並べて。睡陽の本は人気で、始まったらすぐ列できちゃうんだから」
慣れた動きでテキパキとブースを用意しているのは、セーラー服姿の九重だ。
 そう「セーラー服姿の」。
 なぜか今、九重のみならず星陽

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第三十七話(バレンタインデー特別編)

第三十七話(バレンタインデー特別編)

 「今日は用事があるから家に帰るね」千聖にそう言われたのは2月13日のことだ。
「あ!絶対に僕ん家に来ちゃダメだよ!!」と、更に満月は念を押された。
 あまりにあからさまな拒否に、逆に何かのフリなのかなと思いこっそり千聖の家の裏門に向かうと、道半ばで既にチョコレートの香りが漂っている。
 ごまかすの下手すぎて可愛いかよ…。
裏門まで辿り着くと、中から千聖の独り言が聞こえる。
「わっ、入れすぎちゃっ

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第三十六話

第三十六話

 満席でも15人は入らないかなという小じんまりとしたこの店は、ネット検索では見つからない知る人ぞ知る店らしい。
「後輩の両親の店で前から気になってたんだけど、わざわざ来るには遠いなと思ってたからさ。丁度いいと思って予約したんだよ。付き合わせた皆には悪いけどね」
言いながら、愛和は今日撮ったカクテルの写真を空知に見せた。
「これな。カクテルにアイスクリームバー突っ込むなんて発想できるか?こういうのが

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第三十五話

第三十五話

 アルコール類のある海側の遊園地にいるのは空知と愛和だ。呑んではアトラクションに並ぶを永久に繰り返している。
 待ち時間のおかげで、ある程度酔いが醒めてから乗れるのがちょうど良い。アトラクションが終われば出口から一番近いアルコール売り場に向かう。そこで呑んだりテイクアウトをしたりして、適当なアトラクションがあればまた並ぶ。

 愛和は湖を囲む塀に寄りかかりながら、写真を撮っている空知を見ていた。自

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第三十四話

第三十四話

 千聖を人が多い場所に連れて行くのを避ける満月だが、この遊園地だけは唯一の例外で、良く2人で来ていた。というのも医療拠点が10ヵ所弱ありナースキャストもいて、具合が悪くなるとすぐ対応してもらえるという安心感があるからだ。至る所にいるスタッフも良く訓練されていて屋内アトラクションも多く、休む場所もたくさんある。夏は暑さで心臓に負担がかかるので外出しないことが多いのだが、この遊園地だから誘いに乗れたと

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第三十三話

第三十三話

 メインエントランスからキャラクターの像がある場所までのアーケード。そこからほぼ動かずに時間が経っているのは叶芽と正義だ。
 叶芽は可愛いものが好きなのでここにも何回も来たことがある。遊園地内には入らずキャラクターグッズを売っている外の区域だけに行くこともあるぐらいなので、アーケード内の店で時間を食うのはいつものパターンでもある。なので、開門をする前に、あらかじめ先に行ってもらうように皆には言って

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第三十二話

第三十二話

 弥幸はモデル衣装のまま、ロビーの一角を眺めていた。
「次、そこの階段使いますよ」
声をかけてくる空知に言う。
「やっぱりこれズルくないか?」
 ホテル企画で夏の思い出写真コンテストをしていたらしく、賞をとった写真が引き伸ばされて掲示されている。
「確かに他の写真よりは格段に良いカメラ使ってますけど、2人のビジュアルが良いのが効いてるんじゃないですかね。ホームページに使いたいくらいです。星陽と2人

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第三十一話

第三十一話

 花火を全部見ていると飲む時間が短くなるので、弥幸と星陽は三分の二ほど終わったところで花火会場を後にした。このくらいの時間に帰る人たちもチラホラいるようで、少し人の流れができている。
 花火大会に伴う交通規制もあり、タクシーを呼んで待っている時間歩けばホテルに着きそうだった。ということで、2人は歩きでホテルに向かっている。弥幸は来る時も歩いて来たので道はよく把握できていた。
 ホテルに付属する日本

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第二十九話

第二十九話

 夏休みが始まって少し経った日、星陽は満員列車に乗っていた。乗客のほとんどは浴衣や甚平を着たカップルか家族連れだ。今日は花火大会が開催される日だった。

 夏休み少し前のこと、モデルバイトから、弥幸がイベントのチラシを持って帰って来た。
 毎年ホテルは花火大会に協賛しているのだが、大会会場からホテルが微妙な遠さということもあり、協賛イベントに人の入りが悪いらしい。来てくれと言われたとのことだった。

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第二十八話

第二十八話

 RPGの中の、非常に面白くないミニゲームでやっと高得点が取れた星陽は、セーブをするとヘッドフォンを外して机を振り返った。
 弥幸がチュッパチャップスを咥えながら、公認会計士試験テキストのページを繰っている。何かに集中している弥幸は周りの一切を遮断できるらしい。叫んだり罵ったりしながらゲームをしていたのだが、特にうるさくもなかったようだ。
 肘をつき少し気怠るそうに読んでいる姿が何とも言えず絵にな

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第二十七話

第二十七話

 付き合い出してからというもの、2人だけの時、満月は千聖の体のどこかに抱きついている。昼間は満月の家にも千聖の家にも誰もおらず、寝る時は同じ布団で寝る。つまり機会自体はたっぷりとあるのにそういうことにならないのは、ひとえに、満月が我慢しているからに他ならない。
 千聖はあまり運動ができないこともあり体力がない。疲れたら熱を出すし、よく風邪もひく。具合が悪くなったらいけないので、あまり人混みがひどい

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第二十六話

第二十六話

「あれ、ここ山羊なんていたっけ?」
星陽は生物学部の中庭で動物たちに埋もれながら言った。羊やオオカミなど、見たことがない動物がたくさんいる。
「カシミヤは獣医学部の子だよ。すごく賢くて、生物学部までいろんな物を届けてくれるんだ」
生物学部にいるのは保護動物や学生が飼っている動物なので、ハムスターやチンチラ、兎や猫、シマエナガや鶯等の小動物が多いが、獣医学部は学部自体で飼っている動物が多いので、山羊

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第二十五話

第二十五話

 「恋人に推しの1人ぐらいいてもいいだろ」
星陽と千聖が医療関係者用テントに残ったため、2人だけで空知たちのところへ向かいながら満月は言う。
「そりゃいいよ。あいつに星陽盗られるとも思わないし。けど、俺といるのに俺じゃない相手の方に気ぃ取られてるの普通にムカつく。後、あの男自体、頭からつま先まで気に入らない」
「ガキかよ」
満月が応じてちょっとして、弥幸は不意に言葉を続けた。
「あいつにだけこんな

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