マガジンのカバー画像

自作「ポメラ」用ケースへの道。

16
ポメラDM250XCrystalを買った筆者が試行錯誤しながらスケルトンなケースを作ったはなし。
運営しているクリエイター

記事一覧

自作「ポメラ」用ケースへの道①:仕様決め

 最近Twitter(現・X)にポメラ十五周年記念モデルの当選者さん達のポストが流れましたね。  世代直撃のスケルトンボディ! 美しいパッケージはキャンペーン当選者限定ですが、200台限定で一般販売されました。なお数分で完売―― ――しましたが買えました! 購入確定画面で何度もクレカ拒否られましたが同じ画面でボタンをひたすらタップし続けたらいけました。  よってそのうち我が家にもDM250XCrystalが届きます。スケルトンなので持ち運びの際はなるべく傷つかないようにし

自作「ポメラ」用ケースへの道②:PVCどうしの接着検討

 自作ケースの各パーツ寸法が決まったので後は手を動かすだけ―― ――というわけにもいきません。「いかにしてミシンを使わずにパーツどうしをくっつけるか」という問題が残っているからです。 (前回の記事はこちら)  もともと自分のイメージではPVCケースは縫製されていないイメージが強く、かといって接着剤を使っている感じでもありません。電熱式のホットサンドメーカーで作ったホットサンドの耳のような印象。  よってPVCどうしを熱でくっつける方法があるのではないか、と思い調べてみ

自作「ポメラ」用ケースへの道:③全部揃った

 来たる11/29、遂にPomera DM250X Crystalが我が家に到着しました。  おお、なんというスケスケ感! (前回の記事はこちら)  早速同時に買った保護フィルムを液晶に貼りました。  ポメラと同時に軟質PVC用セメダインと背面パーツ用オーロラPVCが届きました。あとカッターマットですね。不足のスーパーゲルも既にあるので、ケースの材料とケースに入れる中身(と諸道具)が揃った事になります。  スーパーゲルとオーロラPVCを重ねて透明ポメラを巻いてみまし

自作「ポメラ」用ケースへの道:④前面パーツ作成・前編

 いよいよケース作成に取りかかりますと前回宣言しましたが、大事な確認がまだ残っていました。それはプラスナップの取り付け可否です。 (前回の記事はこちら)  もともとテプラリボンで無印のソフトケース用タグを作るためにサンコッコーのプラスナップ用ハンドプレスは持っていたので、今回のケースの留め具はサンコッコーのエナメル調プラスナップ13mmとしました。  プラスナップをカシメるには生地に穴を開けてプラスナップの突起を通さねばなりませんが、以前突如として製本に興味を持った際に

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑤前面パーツ作成・後編

 前回ラストでスーパーゲルがプラスナップで浮いてしまうという問題が発覚。このままではケースの見栄えに大幅な影響が出てしまう……! (前回の記事はこちら)  悩んだ結果、載せたスーパーゲルの保護シートにプラスナップ位置の目印を付けてから外しまして―― ――とにかくスクリューポンチでスーパーゲルを打つ! 打つ!  3mmビットだとわりと早く穴が開きました。保護フィルム側からだと打ち込む時に何故かビット位置がズレるんで剥き出しのゲル面から打ってます。つか凄いなスクリューポン

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑥背面パーツ作成

 ちょっとパーツ作りしてるどころじゃない事態が続いて前回から少し時間が開いてしまいました。久々にポメラのケースづくり再開です。 (前回の記事はこちら)  久々なので前面パーツを洗ったら隙間に水が入り込み、前回の溶着が不十分だったことが判明。水気を抜いて後でアイロンを掛け直しました――らクリアPVCに穴が開いて荒れてしまったorz 気を取り直して背面パーツ用のスーパーゲルを切り出します。まずはポメラの外寸と幅を合わせるだけしておきます。  追加購入したオーロラPVCを引

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑦パーツの接着

 いよいよポメラ用ケースのパーツ接着! ――なのですが、前面パーツの入れ口側が一部剥がれてたので再度熱溶着を試みました。 (前回の記事はこちら)  しかし上手くいかなかったのでここで初セメダイン。あと熱溶着のやり直しでクリアPVCに穴が開いてスーパーゲルが露出したところも小さく切ったクリアPVCをセメダインで貼って塞ぎました。  補修が終わったらパーツの縁5mm程度までセメダインを塗って接着。  しかし綺麗にくっつかないばかりか接着しないところにまでうっかりセメダイン

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑧ウチハクによる加飾

 前回パーツの接着が終わったケースですが、制作中に文具女子博2023を挟んだのでウチハクの限定色を入手しました。 (前回の記事はこちら)  ウチハクの詳細については村田金箔さんのnoteを御覧下さい。  昨年暮れの文具女子博で先行販売となったウチハクステッカーダブルサイドは「大きな両面テープ」といった感じで、クラフトパンチで好きな形に抜いて使います。 ――ということは自力で好きな形に切れるということ。幸い剝離紙の表面はツルツルしてなかったので、Illustratorで

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑨縁の処理

 パーツ接着以降、DM250Xを実際に収納してみて暫く経過しましたが、やはり懸念通りパーツ接着がどうしても上手くいっていない箇所がありました。 (前回の記事はこちら)  数回熱溶着を試しているのですがどうにもなりませんので、穴が空いたところはセメダインで接着しました。  改めてケースを見てみますと、前面パーツと背面パーツがぴったり重なっておらず段差が見えるところがありますし、オーロラPVCの切断面が鋭いのが気になります。  PVCの小物製作について調べるとパイピングで

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑩テグスによる平縫い

 前回記事でケースの縁を全てクリアPVCのテープで包みましたが、アイロン掛けだけではやはり接着に不安が残ります。 (前回の記事はこちら)  そこでテープの上から平縫いをすることにしました。  実は平縫い自体はテープ包み以前からパーツ接着後の補強として実施予定でした。下記の記事は今回の伏線だったわけですね。  当初はあのグチャァ…な銀糸を解いたやつで縫う予定であり、そもそもその目的で購入してたのですが、1本差しペンシースで幾つか問題点が発覚したこと、パーツ接着されてる

自作「ポメラ」用ケースへの道:⑪仕上げ、完成

 前回ついに縁の処理が終わったケース。ただ、作成開始からここまで予想外なまでに時間が掛かってしまった為(だいたいパーツ接着剥がれのせい)、クリーニングのうえ再点検する必要があります。 (前回の記事はこちら)  まず目立ったのが平縫いの糸始末に使ったスーパーXの付着。最後にテグス引くとき蓋開けたチューブを手に持ったままやっちゃったのでドバーと垂れちゃったんですよね……幸いケース本体には殆ど付かなかったんですが、これは除去しないと目立ちます。  色々調べた結果、マニキュ

自作「ポメラ」用膝上テーブルへの道:①材料調達まで

 ポメラ用ケース完成後、本格的にDM250X Crystalで文章を打つようになったんですが、ちょっとした困りごとがひとつ。  執筆作業の場所が安定しないせいで、ひどく打ち込みづらい事が多々あるのです。  何しろ私の部屋はnotオーガニックで机の上はデスクトップと会社支給のノートPCが優先。必然的にポメラの定位置は膝上になります。 問題点 膝上に置いたポメラのキーボードが打ちづらいことです。  椅子に腰掛けて膝が直角に曲がっているならともかく、脚がラクな姿勢を取ると途

自作「ポメラ」用膝上テーブルへの道:②パーツ製作

 材料は揃った。あとは手を動かす。 ――だけじゃなかった。 前回の記事接着試験 最初にやるべきはG17接着剤で100均ジョイントマットは接着できるかの確認です。有孔ボードの方は原材料が木材と紙なのでくっつくのが判りきってるので省略。  不要なジョイント部を2つカッターで切り落とし、G17を塗り、15分放置します。  接着剤を塗った面どうしをくっつけて圧迫します。小さいので指で十分です。  見事にくっつきました。接着剤選びは誤っていなかったようです。 ボードのヤスリ

自作「ポメラ」用膝上テーブルへの道:③予定外の塗装

 前回紙ヤスリで傷を入れてしまった有孔ボード。こうなったら塗装し直し一択です。  急いでAmazonでスプレー塗料を購入したので材料費が1066円に跳ね上がりました……。 前回の記事マステでマスキング(本来の用途) まずは落下防止パーツの接着位置をマスキングします。その辺にあったmtの和柄のをパーツと同じ形状に切って4辺の中央に貼ります。  落下防止パーツの接着強度を考えると、ボードに直接貼り付けた方が良いと判断したからです。柄ものマステとはいえマスキングテープには違い