文系大新卒が手取り14万の会社を選んだ話
内定先決まりました!と報告した後、「おめでとう」と祝福を受け、当然どんな会社か、などいろいろ聞かれる。
初任給の話をするとほぼ必ず周りの特に先輩は微妙な顔をする。
世間一般的に内定先は良い会社か悪い会社かは知らないが、本当の本当に私はこの内定先に”満足”しているのだ。
内定先の会社を見つけたきっかけ
働く人のために働きたい、という思いとIT企業に関心を持っていたということもあり、両方叶えられる会社をネットで探していた。
「人事ソフト」とネットで調べて出てきたソフトの会社名を検索して、ホームページをたどり、採用情報のページに移る。そうして見つけたのが内定先の会社だった。
一般的な大学生がする、マイナビからの検索での就活よりはかなりトリッキーなやり方だと思う。
内定先の会社は、エンジニア職で、私の地元から遠く、東海にある会社だった。
私にとって会社説明会は社会科見学だった
当時、とにかく一つでも多く内定をとって、「会社から選ばれる立場」から「会社を選ぶ立場」になりたいと思い、とにかく片っ端から応募していたところもあった。
働く人のために働きたいということもあり、結構会社説明会を聞くのは好きだった。その会社の裏側を知れるみたいで。
私からしたら、会社説明会は就活でなく社会科見学だった。
会社の説明会を受ける
マイナビに不掲載の会社だったからか、会社説明会は私一人だった。
エンジニア職についてのいろいろ説明を受けたあと、「いつでもいいので、履歴書を出してください。」と言われた。
今どき手書きの履歴書じゃなくてもいいとのことだ。
個人的には他の企業は全て紙媒体で、メールで送る時にも、紙に書いた履歴書をPDF化させて送っていた。
大学が用意している履歴書もPDFしかなかったし、電子的に編集するのは難しかった。
でも、IT企業だし、せっかくならと思ってワードファイルの履歴書をダウンロードし、地味に暇だったので、たしかその日のうちくらいに提出した。
このときに大学の履歴書にはなかったのだが、ダウンロードした履歴書には志望動機の欄があった。
地元の支店で働くことの提案
履歴書を送ると、関西の支店があり、営業のポジションになるが、転居が難しい場合は営業での選考を受けてみないかとの提案があった。
失礼を承知で、住宅手当の有無を人事の方に伺うと、無いとのことだった。
正直言って住宅手当がないと転居は難しいんじゃないかな、と思っていた。転居費用を考えたとき、自分のサイフと相談したら、かなり難しいと思ったからだ。
そこで、関西の支店での採用選考に進むことになる。
エンジニア職の説明は受けていたものの、営業職についての説明は受けていなかったため、”カジュアル面談”と称された営業職の説明を受け、営業職の方との雑談後、面接の日程を決めた。
“超”印象的な最終面接
これまでの説明会もそうだったが、今回もオンラインでの面接だった。
私は最終面接まで進んだものの、面接を受ける前は正直、面接が進んでいるイチ企業に過ぎず、志望度が高いという会社ではなかった。
だからといって、ほかにずば抜けて志望度が高い会社というのもなかった。ただただ会社説明会を就活として見ておらず、社会科見学として見ていた私は、選考が進んでいるほとんどの会社がまあまあ好きな会社だった。
そして、面接めんどくさいな~と思っていたら、ノートパソコンを立ち上げる時間が遅くなり、面接になんと(1分だけだけど)遅刻してしまった。
そこで社長が私に言ったことは衝撃的なことだった。
要するに、どうやら私に会社で働いてもらうよう説得するために、最終面接を設けたふしがあったみたいだ。
半信半疑でありながら、悪い気はしなかったのも事実(笑)。
そして、自分もやさしくなりたいと衝動的に思った。
社長にやさしくしてもらった分、私も会社に入って後輩たちにやさしくしてあげたい、それで貢献したい。とっさに思ってしまったのだ。
前向きに内定を考えることにした。
そこまで私のことを考えてくれる会社は後にも先にもないだろうし、正直、その会社以外で就職することは考えられなかった。
けれども、あまりにも急な展開で、内定受託の覚悟に時間がかかることになる。
研修中の住居問題
内定受託前に不安な点だったのが、研修中の住居はどのみち自費でどうやら手配しなければならないようだった。
人事の方いわく、とにかく住宅手当の制度が無いとのこと。
実家の距離などを個別具体的に勘案して、寸志程度にお金を出すことはあっても、なにせ関西からの採用は初めてなので、はっきりしたことは言えない。
そして、住宅手当を期待して行動するべきではないとのことだった。
どうするか。
一人暮らし経験のない私は、東京に新社会人として一人暮らししている友達に聞いた。
友達は、内定受託を考えている会社の初任給を聞くと、「微妙やな…」という。
大学院生として、鳥取で一人暮らしをしている姉は、
・鳥取の公務員の初任給が私の内定受託しようと考えている会社の初任給に近いこと
・車も持ち、一人暮らしで公務員で何とかやっている大学の先輩を例に挙げ、
確かに不安なのはわからなくもないが、とりあえずやってみたら?という。
色々話してみていきついた結論は、
①内定受託するかどうかの返事の締め切りを延長できないか交渉する(相談した日がすでにぎりぎりのタイミングだった)。
②同じ会社で一人暮らしの方から話を聞けないか人事の方に相談する。
①の結果1週間だけ伸ばしてくれることに成功し、②も約束してくれた。
同じ会社で一人暮らしの方から話を聞く
表題の通り、いろいろ話を聞くことになった。
その方との具体的な話の内容は割愛するが、その後、人事の方と2人で話すことになった。
そのときに、半年間という短い期間、住宅手当なしでの生活で、周りに友達もいないし、大変だろうということから
(ちなみにあくまで金銭的な不安が大きく、私は友達が周りにいなくて不安という相談はしていなかったが(笑))、
半年間ホテルを手配してくれることになった。
ということで、断る理由もないなあ、と思い、内定先をこの会社に決めた。
手取りは14万。でも、入社は楽しみです。
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