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空談師(著:篠房六郎)【あごめーんマンガ紹介やっといてくれた?「毎回僕に頼らんでくださいよ」ごめんごめんご忙しくて「そんなんだから僕は」】

篠房六郎先生は不遇です。
この人はマンガ家として、ストーリーテリングにステータス全振りしている人です。
なので物語構築力は日本のマンガ家さんの中でもトップクラス。
絵もまあまあ、悪くない方です。
ただそんなにウケる絵でもない。
そして、いつも売れなくて打ち切りにされてしまうという、不遇の展開。
せっかくの伏線、活かしきれたこと一度もないんじゃないかな?

一時期、ツンデレ萌えの探求をしていたみたいだけど、やはり不遇。

だから最後の方、いつも巻きで大回転して、
え?あの話はなんだったの?みたいな疑問が残って終わります。
まあ考察すると大体の答えは見えてくる程度ではあるんですが、
それにしても不遇すぎる。

巻来功士先生を連想させる(ゴッドサイダーの作者。あれはジャンプ編集部のせいだけど)

ただストーリーテリングのレベルが高すぎて、
読解力のない読者が置いてきぼりになる可能性もゼロではないかもしれません。

私としては、後にも先にも、この人よりあらすじ書きが上手いマンガ家さんを見たことないレベルでうまいと思うのですが、世間では認知されていません。

****

今回は、そんな不遇の篠房先生の初期作品。
空談師を取り上げます。

この空談師は、初期短編集の中で前後編の読み切りとして登場していました。
それが評価されたのか、連載版として設定からリビルドされたのがこちらです。

全三巻。

連載版は、読み切り版とは少し設定が違うです。
キャラも一新されちゃってるし。てゆーか違う話ですね。
ただオンラインゲームの話という大枠は同じ。

まあね。
似たような作品で大ヒットシリーズがあるんで、

これと同じ枠です。
オンラインゲームの世界で、ゲームを遥かに超えた深刻な事態が起こり、それをオンラインゲームの内側で解決していくという。
プレイヤー同士での殺し合い(プレイヤーキラーもといPKと呼ばれる)も発生。
MMORPGものです。
世界没入型ゲームもの。
(そういうカテゴリでいいのかな?)

ソードアートオンラインでは、
外の現実の世界の話が、少し描写されますが、
空談師は外の世界はまったく描かれません。
没入感がより強くなっています。
ただ作中人物たちはみな、これがゲームであるということを知っています。
自動回復とか自動蘇生とかもゲームの仕様として、この世界の社会常識となっています。

そういう全体的な枠組みの中で、
PK集団同士が抗争するという設定のボードにて。
双方合意の上で、敵対チーム同士のPK集団戦闘が行われるのですが、
そこに関係ない幼女アバターを使うキャラが紛れ込んでおり、
黒のチームのすご腕剣士(ニンジャ?)が、そのキャラの面倒を見る羽目になってしまう。

すごく筋が複雑なんで、ここで書いていくとキリがないのですが、
まあ打ち切りなので、中途半端なところで終わっています。
ポテンシャルだけは感じられる!序盤だけで終わってしまった感じ!

これを長くないので、さっくり手軽に読めると評価するべきか。
ああ、伏線を引きまくってもう少し続けられそうだったのに、と残念がるべきか。
ブックオフで安く見つけたら、きっとあなたはラッキーです。
今回はこれにて御免。

↓ 空談師、短期読み切り連載版はこちら。

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