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フルメタルジャケット(1987年:監督:スタンリー・キューブリック)【おい、それはなんだ?「映画紹介でありますっ」映画紹介?それはなんだ!「ヘーゲルであります。弁証法であります」要するに戦うんだな、良しっ】

今回は現代教養とも言うべきこの映画を、
ざっと紹介してみる。
まあ、誰もが知っているのではないか、と思うので、
蛇足なんだろうなとは思いつつ。

オリバーストーンかと思い込んでたら、
キューブリックだった。

****

この映画と出会ったのは、大学の授業だ。
「人はいかにして洗脳されるか」という授業で、
前半部分を視聴させられて、コメントを書け。
という授業。
まあ単位を落としたくなければ、
忖度して書くしかないという、
アホな授業だと思ったけど。
(リベラルが昔の国粋主義者なみにアホだった時代)

要するに大学の授業を通じて、
体制への忠誠度をテストしているわけやな。
確かに日本基準だとプーチンロシアもナチスドイツも民主国家だろうな。

まあ、でも、
そうしたら後半も観たいと思うではないですか。
そんで後半を観たら、

↑ どうでもいいけど、予告編が大量にある・・・とりあえず最初だけ。

史実的には、
テト攻勢における、フエの戦いだったんだよね。
フエはグエン王朝時代の帝都で、
南北に細長いベトナムの真ん中ら辺にある。
国土の中央に帝都を作ったわけだが、

これは分断時代では国境線に近いということでもある。
ということで激戦まったなしの場所だ。
北から入ってきた共産軍は大虐殺をやってしまったらしく、
米軍としてもこれに激しく抵抗する。
(最終的にこの時は撃退するわけだが)

***

主人公はやれば何でもできる子で、
気も優しい男子だ。
だから、しごかれて自殺したりとか、
(デブ二等兵に黙祷)
敵を撃ち殺せなくて死んでしまうとかもなかった。
ヘルメットにピースマークをつけて、
上官に言われてもごまかしながら、
優秀な海兵隊員になった。
多くの敵を殺し、多くの味方を救った。
(ベトコンの少女兵にも黙祷)

優しい男の子が、
社会に順応して、
非情な殺し屋になっていく映画である。
しかも、これを反戦と受け取るか、
愛国と受け取るかは、観る人次第である。

海兵隊員の人たちも、そんなに反感は感じなかったらしい。
むしろよく宣伝してくれた、というくらい。
海兵隊という場所は、人間をくそみそに扱うギャングな場所なんである。
それらでどれだけ批判されても痛くもかゆくもない。
海兵隊万歳。

突き放したようなスタイルは、
まだアメリカが「自由の国」と呼ばれていた時代の映画である。

私が勝手に思うのは、
監督が言及したのは、
アメリカ社会でも、ベトナム戦争でも、海兵隊社会でもない。
監督は現代社会、いや人類社会一般について語りたかったのである。

「がちんこだ。男の子ならがちんこだ」
もちろん女の子もがちんこだ。

****

海兵隊女子の作品を以前紹介したけど、一転してこちらは明るい成長譚だ。

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