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読書日記・好かれたいから

4月22日(土)

お昼にラーメン屋さんへと出向く。入った瞬間に「人手不足のため、提供時間が遅れます」とあってフムフムと思って椅子に座ったのだけど、どう見ても中にいるお客さんより店員さんの数のほうが多くて、あれ?人手不足・・???と思ってしまった。ラーメンはとてもスムーズに提供された。ありがたい。

読んでいたのは、ツボウチさんの『洗濯物がウラ返しでも正直誰も死なない』

夫は部屋が散らかっていても、洗濯物が裏返しだろうとしわくちゃだろうと気にしない。そんなことで人は死なないんだから、と結婚する前に言っていた。現在は散らかっている部屋にイライラし、子どもたちに「片付けて」と怒ることが増えた。洗濯物もきちんと整理されていないとイライラする様子。人は変わるというのを目の当たりにするのが結婚かもしれない。
ツボウチさんの『洗濯物がウラ返しでも正直誰も死なない』を読んで、こんな風にアバウトに生きたほうがラクだろうなと思ってみるけれど、二人以上で暮らすならば、お互いの抱いているアバウトがどの程度なのか確認したほうがいいような気はする。わりと早めに。

4月23日(日)

「人の役に立つ」ということをずっと考えている。「役に立ちたい」という思いは、「役に立たないといけない」という思い込みもあるような気がして、どうしてそう思ってしまうのかを考えてみると、どうやら「好かれたい」があることに気がついた。「人の役に立つ」は、自分を認めてもらえると同義で、その認められることのイコールとして「好かれている」が自分の中にあると気づいたのだった。そうか「好かれたい」から「役に立ちたい」と思っていたんだな私。なるほど。

読んでいたのは、金原ひとみさんの『パリの砂漠、東京の蜃気楼』

金原さんの文章を読むと、自分まで情緒不安定になりそうだからと今まで避けてきたのだけど、この本は土門蘭さんの『死ぬまで生きる日記』で紹介されていてどうしても気になったので手に取ることにした。金原さんの不安定さにこちらも感情が揺れ動いてしまいそうになり、油断すると鬱々とした気持ちになりそうだから恐れもあったのだけど、しかし段々とこの感情を揺れ動かすほどの文章をひたすら書き続けられる金原さんが、本当にすごい人なんだなと思ってからは恐れがどこかに消え、今はただ金原さんの世界に浸っているだけになった。どこまでも生きづらそうな文章に、これは真実なのかそれとも虚構なのかという思いがあふれる。しかしそこはどうでもいいことで、こんな風にむき出しの文章が書ける人に私もなりたい、という思いだけを残すことにした。

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