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「ゲンコツらじお」#108 戦争のこと、どう伝える? 後編

8月ということで、戦争について子どもたちにどう伝えるべきかを話しました。
前回の続きです。
いつもどおりにゆる~く、ちょっぴりまじめにおしゃべりします!
※2022年8月7日の録音
(フクダクニヒロ、イイジマミツオ、カツワタマサユキ)

以下、文字起こし

カツワタ「(子どもに戦争対しての考えの)選択肢を与えるって言うんだったら「(戦争が)悲惨だ」以外にも何かあるのかなって」

フクダ「あります、あります。これおススメなんですけど『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』。新潮文庫の100冊にも選ばれてるんですけど、東大の(加藤陽子)先生が高校生に向けて講義をしてる内容がそのまま一冊になってます。これは戦争反対っていうふうに訴えかけてるわけじゃないんです。日清戦争から始まって、日露、第一次大戦、第二次大戦までの日本が、もうちょっと前からいうと明治維新後、世界の列強が日本に来たときから、それに対して日本がどう振舞ってきたかの歴史の講義なんですけど、なんで結果的に戦争に向かっていってしまったって言うことを」

イイジマ「そうなんだよ。だから、戦争に至る過程をちゃんと学んで、いかにその戦争を回避すべきかっていうことを学ぶべきだっていうことでしょ」

カツワタ「そこだったら別にいいんだ。その通りなんだ」

フクダ「ということを知っとくべきだってこと」

カツワタ「この(フクダが自宅から持ってきた)本の大半が(東京大空襲や原爆、満州引き上げなどを題材にした)「悲惨でした」って内容だからね」

フクダ「特にさっきの「火垂るの墓」はそうなんですけど、どうしても児童書はそっちに偏りがちなんです。なんでかって言うと、入り口としてわかりやすいからです。戦争は悲惨だって言っちゃうのが、いちばん戦争反対っていうのにわかりやすいからです。だから、どうしてもそういうコンテンツが増える。児童書を読むような小学生に政治の話をしたって伝わらないじゃないですか。今言った加藤陽子先生の本は高校生向けの講義なので」

イイジマ「だから(学習マンガの)『日本の歴史』くらいがちょうどいいと思うよ」

カツワタ「これもね、偏ってたりするんですよ。書く人によって」

フクダ「『日本の歴史』は編纂する学者によって違うんです」

イイジマ「だからね、やっぱりね、応仁の乱くらい風化しなきゃダメなんだよ(笑)」

フクダ「風化しちゃダメなんです」

加藤陽子先生著の『それでも、日本人は「戦争」を選んだ」のあとがきの一節を紹介しておきます。
「私たちは、現在の社会状況に対して判断を下すとき、あるいは未来を予想するとき、無意識に過去の事例を思い出し、それとの対比を行っています。その際、そこで想起され対比される歴史的な事例をどれだけ豊かに頭のなかに蓄積できているか、これが決定的に重要です」

この続きは「げんこつラジオ」の配信をお聴きください。

加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』

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