モジゃもん

職業は意識低い系大工です。後継ぎサイドから見た職人二世問題の認知度向上を目指して、大工…

モジゃもん

職業は意識低い系大工です。後継ぎサイドから見た職人二世問題の認知度向上を目指して、大工のエッセイ書いています。 妻と娘と三人暮らし。 noteでは詩・短編・妄想あれこれと残していこうと思っています。

マガジン

  • 大八ですけど喰えてます。

    職人二世。大工になりたくなかった意識低い系大工のnote。階段作れない、和室作れない、大八ですけど喰えてます。

  • アリノ ママヲ 詩集

    僕が鎌倉の仕事先で出会った詩人アリノママヲさん。彼の出版された詩集は現在廃版。とても温厚で素敵な方です。ただ、電子機器が苦手とのことなので、僕がnoteで紹介しても良いか思い切って訪ねてみたところ快くOKを頂いたので、小出しに紹介させて頂きます。

  • カナガワの鱒釣り

    ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』の翻訳っぽい文体で思い出を語る遊び場。

  • アイアニア鉄塔戦記

    PROLOGUE アイアニア電心大戦 あらゆる文明を焼き尽くした 争いの後 平和の代償に「電心」と呼ばれた力は失われた・・・

  • 小説『鉛色のカエル』

    横浜出身のバンドマンと舘林出身の少女の小説。

最近の記事

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職人二世問題

 試しに『職人二世』や『職人二世問題』とネットで検索してみると、出てくるのは伝統工芸や伝統芸能の後継ぎ不足の問題がほとんど。それと、芸能人やタレント二世の記事くらいです。  タレント二世の話は置いといて。話題にしたいのは後継ぎ不足の問題の方。ちなみにChatGPTに『職人二世問題とは何か』と尋ねてみたら、『伝統的な職人の技術や技能が次世代に受け継がれずに、失われてしまう問題』という答えが返ってきました。  確かに世の中は職人不足の人手不足。やれ非婚化だ~、やれ少子化だ~、

    • 【詩】詩病室

      窓際で絶と共に日暮れを待つ日を過ごしていた頃 残る薫りに記憶をぶら下げて また日暮れを待った 花部屋の二階で眠る僕のための肌 虹山日暮れの北一文字を指差して 世界の隙間を舐める彼女の舌 鬼田んぼの泥ころがしで汗を流し 夜落ちの銀野菜を料理してくれた御両親 繋いで歩けば足元から立ちイヅル恋いきれ 生まれた街を離れた寂寥のくせに 僕たちは歩幅まで生意気でいた 絶窓に雨が垂れる 与えられた病名は忘れ 匂いの残る記憶に坐って また日暮れを待った 路地街を結ぶ若者の好奇の摸倣 食

      • ダッシュボードってオモロいですね。僕の投稿したもので、詩の 春の作品が やたら見ていただいてるのは、どういった流れからなんにゃろか。。 春は愛されるのかしら。

        • 【詩】森影

          何か思い出しそうな森の中で 足音が影を探そうとする 涙で唇を湿した少女は成長を選んだ 選ばれなかった少年は何処へ 思い出しそうに心音は擦れる 樹々の葉叢に踊る影 木漏れ日と笑い声だけが 光が影を隠そうともう一度と揺れている 何処へも行けぬ影が一人付いてくる 何か思い出しそうな森の中から 笑顔は森には探さない 足音が影を探そうとする 何か思い出しそうな森の中で

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        職人二世問題

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        • 大八ですけど喰えてます。
          104本
        • アリノ ママヲ 詩集
          35本
        • カナガワの鱒釣り
          15本
        • アイアニア鉄塔戦記
          1本
        • 小説『鉛色のカエル』
          12本

        記事

          【詩】ご挨拶

          つながりなどありはしない 世界中の幻覚を言葉からみつけようと かすがいを打つこともできない空気のような 肉体には探せども結び目などみつからない 一箱のボール紙のように 心には余地しかあらず 日曜日のソファに贅肉を沈めて孤独を騒ぐ やはりつながりなどありはしないから 空腹に逆らわず いらいらを肉食や菓子喰らいで ほったらかしの掃除機のダストパックも 針のように刺さる仕事の失敗も やはりつながりなどありはしないから すれ違うことは出会いではないのか 「綺麗な人 綺麗な人 あなたは

          【詩】ご挨拶

          大工、小説どうやって終わらせるんだ問題!

           さあ、小説も書き進めて一年も二年も過ぎてゆくと次第に考えなければいけなくなるのが、終わり方の問題。  「えっと、この話って最後どうなるんだ・・・?」って、書いてる本人が思っちゃうのよね。  これについては人それぞれだから個人差があると思います。終わり方を決めてからそこに向かって書く人もいるだろうし、なんとなく終わりのシーンを決めてから書く人は少なくないと思うよ。  ていうか、僕だって最後はこういうシーンでこんな風に感動的に~、とか決めて書いていました。  ところがだ

          大工、小説どうやって終わらせるんだ問題!

          大工、小説をいざ書き始めると・・・

           えっとね、小説を書こうとする人なんて、ぜ~ったいナルシストで私小説的なことをオリジナルの物語だと言い放って書き始めるんですよ。  少なくとも、物語を作ろうって時には、自信の体験を参考にして構築していく方が完全にオリジナルの物語を作るよりは難易度が易しいと思います。  でね、パソコンに向かって書式を設定して、フォントなんかもそれっぽくして、カタカタ書き始めるわけです。書き出しもそれっぽく書けると、もう止まらない静かな興奮と自己陶酔感。  あ~、あたし今超小説家だわ~、っ

          大工、小説をいざ書き始めると・・・

          【詩】喫煙

          けむむむりりりいいが たちちちのぞむむむむ場所で しし四肢し死のあいぼーーーー ののののそそそのそのととと ししししなんてててててててね 仏と吐いて おおちついいいてててええええ けむむりりりひりいいいいがあああ ししをのぞむむむむむ無夢むむむむ 許してるから ぼく 受け入れ」てるから ああーああ なんもかがえないんだよーーー」 「ん

          大工、小説を書くって言ってもさ・・・

          うつ病&無職で同棲生活がスタートしてすぐ、僕は小説を書こうと躍起になって興奮状態。  そのくせに、それまでほとんど小説なんて読んだことなかったんです。児童文学は好きだったんですけど、小説と言えば司馬遼太郎の『竜馬がゆく』とモームの『月と六ペンス』くらいしか読んだことがなかった。  だから、書きたくっても書き方がわからない。どうやら作文とは違うらしい、プロットってものがあるらしい、っていう状態だったので「小説ってそもそも何?」ってところから始めないとね。  Amazon

          大工、小説を書くって言ってもさ・・・

          大工、小説書いてみようかな・・・

           バンドと職を失って、うつ病時代に突入した頃の僕は、とかく人生の目標をなくして心も身体もフラフラしていました。  にもかかわらず、現在の妻と同棲するべく実家を飛び出してしまった時期でもあるんです。うつ病持ちの無職男と一緒に住もうとする妻もすごい。  生活費を稼ぐための仕事周辺の話は以前に書いたので、このうつ病時代に日常の方では何をしていたのか、改めてお話しさせてください。  ずばり、小説を書こう! って、私この頃に決めました。  ていうか、バンド時代にも考えていたこと

          大工、小説書いてみようかな・・・

          大工、猛暑との戦いオーバーザ・サン

           着の身着のまま心の赴くまま、働きたかったら働けばいい、やりたくなければ寝てればいい、そう、自由が売りよの職人生活ですが、真夏は暑さとの戦いです。     連日の猛暑猛暑猛暑、もうしょうがないよ・・・コホン。  最近は見かけなくなりましたが、僕が二十代の頃には建築現場で上半身裸の半裸族職人をよく見かけました。ってか結構普通にいた。  大工にしろ、設備屋にしろ、屋根屋にしろ、半裸半裸の上裸上裸。  僕は夏になると暑さ以前に人一倍蚊に刺されるので、脱ぐってことはありませ

          大工、猛暑との戦いオーバーザ・サン

          自社施工ですか、そうですか

           「自社施工だから安心」「100%自社施工」など、町を歩けばこうした宣伝広告を見かけます。  これは「自社の社員が職人として作業を行います。下請け会社に外注しないから責任の所在も明確だし、中間マージンも発生しなくて金額的にも安心です」って意味ですよね。当たり前だけど。  でね、この意味での自社施工が本当ですかって話なのですが、リフォーム会社に関してはハッキリ言ってほとんど嘘です。大概の会社が営業、設計、現場管理くらいしか自分たちでやってません。  お抱えの職人なんてまず

          自社施工ですか、そうですか

          【詩】秋の根

          蓮池の周りを歩きながら ぼくらがつくった秋の根に思っている あらゆる季節の中に秋の根は巡る いつどこで倒れてもいいように 忘れ去られた名前は秋 すれ違い知りえぬ人は秋 いくつかの秋の後先 秋が不在を証明する 原点は淋しさにある  だが あらゆる季節の中に秋の根は巡る いつどこで倒れてもいいように

          【詩】秋の根

          心にストッパーはあんのかい?

           大工の息子として生まれた僕は、間違ってもなりたくて大工になったわけではありません。親が大工じゃなかったら100%大工にはなっていなかったと思います。  そんな僕ですが、小学校四年生の図工の授業で不思議な経験をしたんです。  授業の内容はノコギリ、トンカチ、釘などの大工道具を使って板を加工し、木製小箱を作りましょう、というもの。この時、僕はまだこれらの道具を使ったことはありませんでした。てかさ、今の時代から考えるとかなりデンジャーな授業だよコレ。  まあ、小学校四年生に

          心にストッパーはあんのかい?

          ゾコーバめっちゃ効く。飲んでよかった〜!!

          ゾコーバめっちゃ効く。飲んでよかった〜!!

          大工、ホームセンターといえば!

           一人親方として独立してからホームセンターによく行くようになりました。大工なので、釘だのビスだのノコギリの刃だのと消耗品を買う必要があるからね。  工務店時代は懇意にしてた金物屋さんでみ~んなツケで購入してました。んで、これが独立してできなくなり、ホムセンの常連になったというわけです。  ところで、このホームセンターって昔はなかったよね。どれくらい昔かというと、僕が子供の頃なので30年以上前の80年代の話。ホームセンターって言葉も聞いた記憶がないような・・・。  と思っ

          大工、ホームセンターといえば!