見出し画像

【詩】森影

何か思い出しそうな森の中で
足音が影を探そうとする
涙で唇を湿した少女は成長を選んだ
選ばれなかった少年は何処へ
思い出しそうに心音は擦れる
樹々の葉叢に踊る影
木漏れ日と笑い声だけが
光が影を隠そうともう一度と揺れている
何処へも行けぬ影が一人付いてくる
何か思い出しそうな森の中から
笑顔は森には探さない
足音が影を探そうとする
何か思い出しそうな森の中で

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?