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大工、小説をいざ書き始めると・・・

 えっとね、小説を書こうとする人なんて、ぜ~ったいナルシストで私小説的なことをオリジナルの物語だと言い放って書き始めるんですよ。


 少なくとも、物語を作ろうって時には、自信の体験を参考にして構築していく方が完全にオリジナルの物語を作るよりは難易度が易しいと思います。


 でね、パソコンに向かって書式を設定して、フォントなんかもそれっぽくして、カタカタ書き始めるわけです。書き出しもそれっぽく書けると、もう止まらない静かな興奮と自己陶酔感。


 あ~、あたし今超小説家だわ~、っていう自惚れ。めっちゃ小説書けてる~、っていう優越感。まだ、人に読んでもらうことを何も考えずにただただ書き進めることに快感を覚えている状態。


 ここ! この状態で書けたモノ!! アレに超似てるから!


 そうです!


 真夜中に書くラブレター。


 これね。書いてるときは、ただただ思いの丈を吐き出すことに興奮していて、本人はトランス状態で心地いいんですよね。超入り込んでて、のめり込んでて、言葉がドバドバあふれてくる感じ。


 ただ、いつの時代も書き上がったソイツは恥ずかしいものとなる。


 もうめっちゃ恥ずかしい。勢いよく書いたセリフとかなんて・・・キャ~ってなっちゃう。赤面天国。いや、天国なんかいっ!!

 

 こんな風にして書き始める初めての小説。最初は読者無視の独りよがりな内容になること請け合いです。


 だけどね、一応長編の小説を最後まで書き上げたことがあるっていう実績だけを拠り所にして、小さい声で言わせてもらいますと・・・って頼りなくてごめんね。まあ聞いて聞いて。


 この、真夜中にラブレターを書く時のようなトランス状態になって文章を書けるか書けないかが、小説家の資質として基本のキなんじゃないかと思います。


 こればっかりはラブレターじゃなくて、小説を書いてみないと実感できないと思うんですけど、トランス状態で文章を書いていると、その世界の景色や人物やセリフに意識が引っ張られていって、どんどん勝手に人物たちがお芝居しだすんです。


 ね、イタイでしょ? 小説書くってイタイのよ。だけど、そこがいいの、楽しいの。この「キャラが勝手に動き出す感じ」って色んな人が言ってるでしょ? なんか天才っぽいこと言ってる風だけど、小説を書いてみれば誰でも簡単に味わえると思います。


 多分、自分の深層心理に向きあうようにして、意識を集中させるとみんな自然とそうなるんです。その自分の深層心理に人にウケるような面白いものがあるかどうか、それは運みたいなものだと思いますけど、その辺は僕にはわかりまへん。


 で、そこで書いたものを読み返して、物語的に変じゃないか、矛盾してないか、面白いか、などを推敲する作業。一先ずここまでが小説を書く最初の一歩ですよね。


 僕の場合、自分が書いたものを客観視できるようになるまで一年かかりました。最初の一年間で書いたものはすべて真夜中のラブレターの域を出なかったのでボツに次ぐボツ。


 小説を書いてみたいけど書けない!!っていう人は、先ず、大好きな人やモノに対して真夜中のラブレターを書いてみることから始めてみるといいかもしれませんね。

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