お寺は生きることを捉え直す場所、それを支えるのが住職の務め 東岩山 秀林寺 2/2
僧侶という生き方
昭和五十三年、山形県酒田市に生まれ高校を卒業し、駒澤大学に進学した後、曹洞宗総合研究センターにおよそ六年間在籍。その間、大本山永平寺に一年ほど修行して参りました。
もともとはお寺の出身ではなかった私が、高校生の頃に、小説家である吉川英治氏の書かれた小説『親鸞(しんらん)※』という本に出会い、親鸞聖人 が人生のいろいろな問題に悩み苦しむ人々と、一緒に悩みながら生きる僧侶という生き方に感銘を受け、この道に進むことを決意。そうして平成十一年四月、山口県にある真福寺で僧侶となりました。
この同じ年、鮭川村秀林寺とのご縁に出会います。
※親鸞…鎌倉時代前半から中期にかけての日本の仏教家。浄土真宗の宗祖。
僧侶という生き方
僧侶となった平成十一年の十二月、母親が亡くなりました。私の祖父が鮭川村の中渡出身ということもあり、葬儀には鮭川村の親戚も参列しました。久方ぶりにお会いした所から話はとんとん拍子に進み、祖父の実家の菩提寺(秀林寺)で長年住職が不在であることがわかります。そうしてあらゆる条件が揃い決意、秀林寺の住職になりました。
かつてある和尚さんが「縁には良いも悪いもない。その縁を良くするのも悪くするのもその人次第だ」と仰っておられました。母が亡くなったことは悲しい出来事でしたが、そこで生まれたご縁によって鮭川村に来ることができたこと、皆様に出会うことができたこともすべて、祖父と母二人が結びつけた縁だったのでしょうと遠田住職は語りました。
もともと漫画家を目指してた程の腕前
もともと漫画家を目指していた遠田住職。曹洞宗から依頼を受けぬりえやかるた、すごろく、カレンダーなど、これまで沢山の出版物等のイラストを手がける。「自分の描いたイラストを見て、ホッとしてもらったり、ほっこりしてもらえたらという思いで今も描き続けている」とのこと。今後やりたいこととして、タブレットを使いお釈迦様を題材にした漫画を描いてみたいと言う。
手書きイラスト入りオリジナル御朱印
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