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人からの好意を断ることが重い

自分が誰かを好きになるとき「しまった」と思う。

この感情はそこそこにエネルギーのあるものだから、いらない人が「はいっ!受け取って!」って渡されたとき重いだろうなと。

ひやむぎを食べようとしてたのにとんこつラーメンが出てきたときくらいの望んでなさだと思う。

どうしたら重くないかしら?なんて考える。
私は私のために好意を持っている。自己完結してるだけでも人生が豊かになる新しい感情で。あなたのおかげですけどあなたはそのままでいてくれることが喜びです。

ってスタンスを崩したくないと思う。
未来をなにも望まない形でしか気持ちも伝えられない。

「あなたが好きです!付き合ってください」なんて言ったのはもう学生の頃が最後な気がする。

自分がそんなスタンスなのは、告白を受ける側のときにあまりの重さに苦しいからだ。

相手がどれくらいの気持ちで自分に好意を寄せてくれるのかわからない。私が断ったあとで相手は傷つくのかも、どれぐらい引きずるのかもわからない。
わからないから自分に置き換えて考えるしかなくて、自分だったらすごくすごく引きずる。

自分は重い女だ。全然軽やかじゃない。

だから重い。


ゆるい告白何度かと性被害すれすれなことをされてブロックしてしまった男友達がいる。色々あってブロックを解いて、この間ひさしぶりに男女何人かのグループでゲームした。

そのあとまた連絡が来るようになった。

突如グループでご飯に行こうってなって昨日行ってきた。何人もいると思ったら3人だった。

ひとりがタバコとトイレで席を外したとき、その男友達がデートに誘ってきた。
会うたびにこの人が私に望む振る舞いや未来の行動が透けて見えてるようで苦手だなと感じていたことを思い出した。

私ちゃんとしてないよ、人に迷惑かけたくないから人が関わることはテキトーにしないだけ。
優しくできるのはどうでもいいからだよ。アドバイスなんか聞かないんだろうなって思ったら伝える気が失せてるだけ。
Siriになってるような気持ちで会話に返答してしまうことすらある。

それなのに私の振る舞いの何かが相手になにか特別な気持ちをもたらして先のなにかを求められる。きっと生活に誰か自分を肯定してくれて、性欲を吐き出せる人がほしいんだろうと思う。
断りきれなかったらいつのまにか関係を作られてしまうような早急感が重い。

軽く断れない感じの、なにか決定的に相手を傷つけないと諦めてくれない感じの、先を求めてくる目と口が向かいに座ってることがめちゃめちゃ怖い。

好きな人に私は先を求めないようにしてたけど、もしかしたら同じような態度をしていたのかもしれない。

もしそうで、迷惑かけてたら最悪だなと思ったら帰り道に泣けてきた。

そんな金夜だった。

ひとりでお家で引きこもって副業したり絵を描いてる方が幸せだったのかもしれない、などと。


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