見出し画像

STOP! 虐待

また幼い子が犠牲となる事件が報じられました。

「娘入院させた直後『交際相手を旅行に誘う』病室の娘に「食うなよ寝とけ…うっとうしい」」

今回は幸いにも子供の命は助かり、現在は回復傾向にあるとのことですが、こういう人間がどうして親になってしまったのか、いつも歯がゆく思ってしまいます。

自分が親として子供をしっかり面倒見ている、という姿勢を周囲に認めさせるためにわざと子供に怪我をさせたり病気にしたりする「代理ミュンヒハウゼン症候群」なるものはありますが、この事件の容疑者はそうではなく、自分の欲望を満たすために子供を利用するという、まさに毒親そのモノです。

私のところにカウンセリングを受けに来られるお客様の中にも子供の頃、母親が交際相手との時間を作るため子供にお金を与え、ショッピングモールに何時間も独り、置き去りにされるということが繰り返されていた方も居ます。
こういうケースは実は少なくありません。

子供を自分の所有物やペットのように扱い、ましてやそれでお金を得ようとするという発想が、どこから出てくるのか。

この容疑者もその行動から、恋愛依存やSEX依存など何らかの依存傾向があることが疑われ、それは恐らく幼少時の家庭環境に問題があったことは想像出来、多少の情状酌量の余地はあるかも知れませんが、だからと言ってこのような行為を容認することは出来ませんし、そうしてはいけません。

むしろ罰を受ける間にしっかりとカウンセリング等で自分と向き合わせ、自分の中にある問題と向き合わせることが大切になります。
日本ではそういった部分が決定的に欠落しているため、薬物やアルコールなどを含め様々な依存によって法的に罰せられても再犯を繰り返すという現状になっていると考えられます。

幼い子供にとって親は絶対であり、親に逆らうということは「自分の命」に関わることなので、そんなことは出来ません。
更に虐待が日常的に行なわれるということは、そこで育つ子供にとってもそれが「日常」となってしまい、虐待が当たり前のこととなり、それが「普通の家庭」となってしまう。

その虐待は身体的な暴力だけでなく、言葉による心理的な暴力や親同士の喧嘩などを子供に見せるといった行為もそれに当たります。

そんな子供がやがて大人になりまた機能不全家庭を築いてしまうという連鎖は、どこかで断ち切らなければなりません。

そのためにも、自分の周囲で少しでもそのような兆候が見える家庭があったら躊躇せず、通報をしてもらいたいと思っています。
その通報が幼い子供の命を救えることを、知って欲しいと思います。


頂いたサポートはカウンセリング普及活動などに使わせて頂きます